2017 Fiscal Year Annual Research Report
Study of the influences on T lymphocyte subset and stem cells in BRONJ model mice
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16H06993
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Research Institution | Okayama University |
Principal Investigator |
松井 裕一 岡山大学, 大学病院, 医員 (50783776)
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Project Period (FY) |
2016-08-26 – 2018-03-31
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Keywords | 歯学 / 顎骨壊死 / 骨代謝 / 免疫学 |
Outline of Annual Research Achievements |
本年度は主に病態モデルマウスの生体内で生じた変化の解析ならびに論文執筆を行った。当初顎骨骨髄より採取したTリンパ球等の免疫担当細胞の解析を行う計画であったが、顎骨骨髄から得られる細胞数が非常に少なく再現性の担保が困難であったこと、Tリンパ球の培養が安定した結果を得られなかったことから、生体内での変化については末梢血血清中の各種サイトカイン濃度をマルチプレックス解析することで代替した。解析時点は骨開削直後、2週後、4週後とした。その結果、IL-1β、TNF-α、IL-10、IL-17Aで経時的な変化を認めた。2群(生食+骨開削)と4群(Zoledronate+骨開削)を比較すると、骨開削直後のIL-10およびIL-17A、4週後のTNF-αにおいて4群で増加を認め、その他は2群で増加傾向を認めた。また、4群ではIL-10およびIL-17Aが経時的に減少した。IL-17はγδT細胞が産出するサイトカインであり、前年度のフローサイトメトリーの解析結果と照合すると、末梢血中のγδT細胞が減少したことが末梢血血清中のIL-17Aが減少した原因であると考えられた。 本研究の結果から、Zoledronate投与により生体内では一次・二次リンパ組織ならびに末梢組織におけるγδT細胞を含むTリンパ球の変動、末梢血血清中の各種サイトカイン濃度の変動が生じ、正常な免疫恒常性の維持を困難にしていることが推測された。また骨代謝サイクルにも異常をきたしている可能性があり、その結果、骨での感染防御機構を障害している可能性が示唆された。本研究で得られたこれらの知見は、MRONJの病因や発生機序の解明に際し、大きく貢献するものと考えられる。 また、本研究の内容については現在論文執筆中である。
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Research Progress Status |
29年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
29年度が最終年度であるため、記入しない。
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