2016 Fiscal Year Annual Research Report
高等教育機関における発達障害の特性に配慮した災害時避難支援システムの構築
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16H07023
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Research Institution | Kagawa University |
Principal Investigator |
大久保 泰枝 (大沼泰枝) 香川大学, 学生支援センター, 講師 (90782136)
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Project Period (FY) |
2016-08-26 – 2018-03-31
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Keywords | 発達障害 / 高等教育機関 / 避難支援 / 合理的配慮 / 防災 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は,高等教育機関において,発達障害の特性に配慮した災害時の避難支援システムを構築することである。具体的に本研究では,(1)障害のある学生に対する防災対策の全国的な取り組み状況を把握し,(2)大学教職員を対象に,発達障害のある学生の特性や災害時の対応に関する調査を実施する。これらに基づいて,(3)発達障害の特性に配慮した避難支援システムの構築に向け,教職員用の対応マニュアルおよび発達障害のある学生用の防災教育教材を作成し,(4)作成したマニュアルの効果を検討するために,教職員への研修の実施と発達障害のある学生に対する防災教育・防災訓練を実施する。 平成28年度は,前述した目的の(1)障害のある学生に対する防災対策の全国的な取り組み状況を把握するために,東北地方の大学を中心に実地調査を行った。その結果を基に,高等教育機関における障害のある学生に対する防災対策の調査票を作成した。次に,全国の国公立大学の障害学生支援担当部署を対象に,作成した調査票を用いて,障害のある学生に対する防災対策の実態調査を行った。その結果,多くの大学において,障害のある学生に対する防災対策が十分に整備されていない状況が明らかになった。具体的には,全学的な災害時対応マニュアルに障害のある学生への対応が記載されている大学は少なく,障害学生支援担当部署が独自に災害時対応マニュアルを作成している大学も少なかった。このような状況から,障害のある学生に対する防災対策は非常に重要な課題であることが示された。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
平成28年度に予定していた東北地方の大学を中心とした実地調査と全国の国公立大学を対象とした質問紙調査が実施できた。
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Strategy for Future Research Activity |
平成29年度は,(1)大学教職員を対象に,発達障害のある学生の特性や災害時の対応に関する調査を実施し,教職員用の災害時避難支援マニュアル作成の基礎資料とする。次に,(2)発達障害の特性に配慮した避難支援システムの構築に向け,災害時避難支援マニュアルを作成する。最後に,(3)作成したマニュアルの効果を検討するために,大学教職員を対象に研修の実施と発達障害のある学生を対象に防災教育および防災訓練を実施する。
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