2016 Fiscal Year Annual Research Report
非がん高齢者の家族介護者への在宅看取りの意味を引きだす訪問看護ガイドライン
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16H07142
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Research Institution | University of Kochi |
Principal Investigator |
吉岡 理枝 高知県立大学, 看護学部, 助教 (40783022)
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Project Period (FY) |
2016-08-26 – 2018-03-31
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Keywords | 非がん / 看取り / 意味 / 家族介護者 / 訪問看護 |
Outline of Annual Research Achievements |
平成28年度は、在宅療養の継続から看取りまでの期間に家族が見いだす意味、家族介護者への意味を引きだすケアに関する国内外の文献を分析・検討した。次に、訪問看護師が行う家族介護者への看取りの意味を引きだすケア行動に含まれる要素を文献から抽出し、分類した。文献検討の結果を基に、「非がん高齢者の家族介護者への在宅看取りの意味を引きだす訪問看護ガイドライン原案」を作成した。ガイドライン原案は、訪問看護師のアセスメントの視点、アセスメント項目、ケア技術・行動を含め、4分類、201項目が抽出・分類された。(Ⅰ.質の高い在宅看取りを実現するための看護師のケアへの臨み方:14項目、Ⅱ.療養者と家族介護者にとって良い看取りを実現するための基本的ケア技術:32項目、Ⅲ.家族介護者の看取りの意味を引きだすための看護師の着眼:41項目、Ⅳ.家族介護者の看取りの意味を引きだすケア行動:114項目)Ⅳ.家族介護者の看取りの意味を引きだすケア行動は、その他のⅠ~Ⅲを通して、またはそれらのケア行動を基本として生み出されているケアであることが考えられた。 次にⅠ~Ⅳの各ケア項目を、時期別(1.在宅療養から看取りまで、2.看取りのプロセスから療養者の死まで、3.看取り後、4.在宅での看取りの全経過を振り返る)に整理し、66項目のケア行動として整理し、ガイドライン原案を洗練化した。 実際に臨床で行われているケア行動について情報収集するため、ガイドライン原案を基に訪問看護師へのインタビューガイドを作成した。インタビューガイドは、原案の項目以外にも訪問看護師が重要だと考えるケア行動を広く語れるよう構成とした。 平成29年3月に研究倫理委員会の承認を得、訪問看護経験者へプレテストを実施し、インタビューガイドを洗練化した。平成29年5月から高度実践看護者(専門看護師)、認定看護師を対象に、面接調査を開始する予定である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
ガイドライン原案の作成に時間を要したため、面接調査の開始がやや遅れている。
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Strategy for Future Research Activity |
平成29年度は、実際に非がん高齢者の看取りに際して家族介護者に対して行われた看取りの意味を引きだすケア行動について、訪問看護師への面接調査を行いデータを収集する。得られたデータを質的帰納的に分析し、ガイドライン原案を基にガイドラインを作成する。在宅看護学研究者、家族看護学研究者、在宅看護専門看護師等をメンバーとしたフォーカスグループインタビューを行い、さらにガイドラインを洗練化する。ガイドラインは、現場で2事例活用してもらい、評価し、実用可能性を高める。
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