2017 Fiscal Year Annual Research Report
Comprehensive analysis of onion (Allium cepa L.) bulb development focusing on the environmental factors and gene expression
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16H07440
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Research Institution | Utsunomiya University |
Principal Investigator |
池田 裕樹 宇都宮大学, 農学部, 助教 (90782053)
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Project Period (FY) |
2016-08-26 – 2018-03-31
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Keywords | 園芸学 / 野菜 / タマネギ / 栽培 / 遺伝子 / 日長 / 温度 |
Outline of Annual Research Achievements |
タマネギは世界的に生産量の多い重要な野菜の1つで、可食部であるりん茎の重量が収量に直接的な影響を及ぼす。そのため、りん茎の肥大は生産に直結する最も重要な要因であるが、りん茎の肥大メカニズムに関する知見は十分でない。そこで本研究では、タマネギのりん茎が肥大開始および完了する要因について、日長や温度など環境要因との関係を中心に検討し、園芸生産に利用可能な基盤的知見を得ることを目的とした。最終年度の2017年度は、前年度に行った栽培試験の反復調査を行うとともに、温度がりん茎肥大に及ぼす影響について明らかにするため、同一の日長条件下で温度のみが異なる条件で栽培可能な温度勾配チャンバーを用いた栽培試験を行った。チャンバー内に高温区、標準区、低温区の3つの温度区を設けて‘もみじ3号’をポット栽培したところ、高温区で栽培した個体は、標準区および低温区に比べて地上部への出葉数が少なく、りん茎の大きさが小さくなった。生育に伴う出葉数、およびりん茎の大きさの変化に注目したところ、高温区では標準区および低温区に比べて地上部への出葉が早く停止していた。タマネギのりん茎の大きさには、出葉数が影響することが過去に報告されている。よって高温区のりん茎が小さくなった原因として、高温により出葉が早く停止し、出葉数が少なくなったことが考えられた。以上のように本研究より、タマネギは高温でりん茎の肥大が抑制されること、およびその要因が出葉数の減少であることが明らかとなった。さらにタマネギのりん茎肥大に関係すると考えられているAcFT遺伝子の発現解析を行い、りん茎肥大と日長の関係について分子レベルで検討を進めるとともに、トランスクリプトーム解析(RNAseq)により、りん茎肥大に関係する遺伝子の網羅的な発現解析を試みた。得られた成果の一部は、園芸学会等で発表するとともに、学術論文等で公表する準備を進めている。
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Research Progress Status |
29年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
29年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(2 results)