2016 Fiscal Year Research-status Report
遺伝的交配実験における最適計画および構成法に関する研究
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16K00053
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Research Institution | Gifu College of Nursing |
Principal Investigator |
小澤 和弘 岐阜県立看護大学, 看護学部, 准教授 (20336639)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
三嶋 美和子 岐阜大学, 工学部, 教授 (00283284)
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Project Period (FY) |
2016-10-21 – 2019-03-31
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Keywords | ダイアレル交配実験 / トリアレル交配実験 / 最適計画 |
Outline of Annual Research Achievements |
遺伝子実験や品種改良試験などの分野におけるダイアレル交配実験(diallel cross experiments)において、品種自体の能力(general combining abilities効果、主効果)や品種間の交配による相乗的な能力(specific combining ability効果、交互作用効果)を高精度、かつ効率的に推定するためのダイアレル交配実験計画が必要とされている。本年度は、遺伝的交配タイプ別の統計モデルを整理し、一般化最小二乗法による各効果の推定が一般的に知られている最適基準を満たすための条件に関する研究を実施した。 既存品種とテスト品種の効果を比較するtreatment-control実験計画において、A最適な巡回型計画を用いることで、A最適となるtreatment-control実験計画が構成できることを示した。そして、John (1987)に掲載されているA最適な巡回型計画の構成表をもとに、コンピュータを用いてA最適なtreatment-control実験計画を探索し、それらA最適な実験計画の効率(efficiency)などを求めた。また、同パラメータを持つ既存の最適計画の効率と比較しつつ、一定水準よりも高いA最適のtreatment-control実験計画を整理し、それら最適な実験計画の実用的な構成表を与えた。 ダイアレル交配実験計画と因子構造等が類似している分割型計画について、分解可能な実験計画を用いた構成法を与え、それら分割型計画のgenerally balancedの性質および効率因子(efficiency factor)を求めた。この成果については、国際的な雑誌に掲載された。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
ダイアレル交配実験計画において、遺伝的交配タイプ別にgeneral combining abilities効果とspecific combining ability効果の推定における統計モデルが整理でき、最適性に関する研究も進められている。また、既存品種とテスト品種を比較するダイアレル交配実験計画に向けて、A最適となるtreatment-control実験計画の構成法を与えることができた。
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Strategy for Future Research Activity |
ダイアレル交配実験計画における最適性と構成法について、遺伝的タイプ別にgeneral combining abilities効果とspecific combining ability効果の最適計画の条件および構成法に関する研究を継続して進める。また、トリアレル交配実験計画においても、遺伝的交配タイプ別の統計モデルの検討に取り組む。さらに、他分野への応用についても、国内外の研究者との情報交換しながら調査研究を進める。
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Causes of Carryover |
研究の進捗状況に応じて、一部の研究成果の発表を次年度に実施することとした。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
研究成果の学会発表や情報収集のための国内外の旅費、およびシミュレーションに関連する書籍や物品の費用の執行を予定している。
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Research Products
(3 results)