2017 Fiscal Year Research-status Report
Project/Area Number |
16K00914
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Research Institution | University of Shizuoka |
Principal Investigator |
桑野 稔子 静岡県立大学, 食品栄養科学部, 教授 (20213647)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
井上 広子 東洋大学, 食環境科学部, 准教授 (60438190)
橋本 彩子 静岡県立大学, 食品栄養科学部, 助教 (70781813)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | 自律神経活動 / 食物摂取状況 / 咀嚼能力 |
Outline of Annual Research Achievements |
咀嚼は、ストレスを軽減させる効果が明らかとなっている。しかしながら、咀嚼能力とストレスとの関連について着目した研究報告は少ない。そこで、本研究の目的は、咀嚼能力、客観的ストレス評価(唾液コルチゾール、自律神経評価)、主観的ストレス調査、食物摂取状況、食・生活習慣との関連について調査研究し、咀嚼能力を加味したストレスとの関連について多角的に検討することである。咀嚼能力とストレスとの関連がより明らかになれば、日本はもとより世界的なストレス対策のエビデンス構築に寄与し、有意義かつ画期的な研究になると思われる。 平成28年度は、青年期女性における自律神経活動と身体・食生活状態との関連について検討した。 平成29年度は、青年期女性の咀嚼能力と食物摂取状況と食生活、生活習慣との関連について検討を行った。女子大学生を対象に、ロッテ キシリトール咀嚼力チェックガムを用いて咀嚼能力を測定し、咀嚼能力の指標であるΔEにより咀嚼能力が低いΔE75%ile未満群、咀嚼能力が高いΔE75%ile以上群 に分け、DHQ-L(自記式食事歴法質問票)による食物摂取状況調査、アクチグラフによる睡眠習慣の測定、生活習慣・食習慣に関するアンケートを実施し、2群の比較を行った。統計解析は、SPSS 24.0 J for Windowsにて行い、有意確率は全て5%未満とした。 食物摂取状況について、エネルギー調整済み食品群別摂取量では、ΔE75%ile以上群はΔE75%ile未満群と比較し、種実類、その他の飲料が有意に多く、その他の野菜が多い傾向を示した。食・生活習慣、その他のアンケート項目は有意な差は認められなかった。 本研究結果により、青年期女性の咀嚼能力と食物摂取状況と食・生活習慣との関連は明らかにならなかった。今後は、青年期女性の咀嚼能力と心理社会的ストレスによる状態変化を明らかにしていく予定である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
予定していた研究対象者の確保もでき、調査研究が計画通りに進んでいる状況であるが、解析に当初の計画より時間がかかり、やや遅れている。
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Strategy for Future Research Activity |
平成30年度は、青年期女性の咀嚼能力と心理社会的ストレスによる状態変化を解析し、検討する予定である。
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Causes of Carryover |
当初の予定では、平成29年度に研究が終了し、平成30年度に研究成果をまとめる予定であったが、平成30年度にも研究計画(心理社会的ストレスによる状態変化の分析)が発生したため、次年度使用額が発生した。
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Research Products
(9 results)