2022 Fiscal Year Annual Research Report
From pests to regional resources: Meat processing and production systems that promote the transformation of the images of deer and wild boar.
Project/Area Number |
16K00916
|
Research Institution | Osaka Metropolitan University |
Principal Investigator |
星 英之 大阪公立大学, 大学院現代システム科学研究科, 准教授 (30301188)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
黒川 通典 摂南大学, 農学部, 教授 (30582324)
|
Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2023-03-31
|
Keywords | 野生獣肉 / 利活用 / ジビエ / シカ / イノシシ / 獣害 |
Outline of Annual Research Achievements |
2022年度は、野生鳥獣肉(ジビエ)の利活用の現状を明らかにする目的で、近畿地方のA県におけるジビエを扱う飲食店の口コミの分析と飲食店4軒へのインタビュー調査を行った。口コミ調査については、評価が5点満点中3.5点以上の店舗を対象に店舗の情報及び約1,700件の口コミを収集した。収集された口コミは、計量テキスト分析ソフト KH Coderを用いて、頻出語句と語句同士の関係を解析する共起ネットワーク分析を行なった。店舗の料理のジャンルとしては、フレンチが最も多く、イタリアン及びビストロが上位3ジャンルだった。扱われているジビエの種類は、カモが最も多く、シカ及びイノシシがそれに続いた。店舗の規模としては、40席以下が全体の75%を占めており、大規模店は少ないことがわかった。口コミの頻出語句としては、ジビエ関係では、「カモ」、「シカ」及び「イノシシ」が多く認められた。また、味の印象に関係する「臭み」、「旨味」及び「クセ」という語句も多く認めれた。語句同士の関係を解析する共起ネットワーク分析の結果では、「ジビエ」、「食べる」、「美味しい」のようなジビエの喫食経験及び印象を示すクラスター、「甘い」、「旨い」等のジビエの脂に対する印象のクラスター、イノシシ肉に対して「柔らかい」、シカ肉に対して「臭み」、「クセ」、「無い」というイノシシやシカ肉に対する高評価を示すクラスターが認められた。 飲食店へのインタビュー調査では、扱っているジビエの種類として、イノシシ及びシカは、インタビューを行ったすべての店舗で取り扱っていた。ジビエ料理のみの客単価は、1,000円から3,000円と低めに設定し、まず食べてもらうことを目指していることが分かった。 店舗利用者のジビエ印象に対する印象としては、獣害という認識よりは、とても美味しい肉という印象が多いという印象であることがわかった。
|
Remarks |
夢ナビライブ 2022 in Summer(WEB開催)にて「獣害から獣財へ ヒトと動物とが共生するシステムづくり」を公開し、高校生152名に対して、下記の研究結果をわかりやすく解説している。 1. シカ肉及びイノシシ肉の衛生状態確保、2. イノシシ肉とブタ肉の味の印象比較、3. 動物の印象の比較 また、2022年7月10日に高校生96名に対してオンラインで研究内容への質問対応を行った。
|
Research Products
(1 results)