2017 Fiscal Year Research-status Report
コミュニティで活動するためのソーシャルロボットのデザイン
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16K01078
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Research Institution | Tokyo City University |
Principal Investigator |
小池 星多 東京都市大学, メディア情報学部, 教授 (70307370)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | ロボット / デザイン / コミュニティ / ソーシャル / Raspberry Pi / Arduino |
Outline of Annual Research Achievements |
平成29年度の研究計画にもとづいて研究活動を行った。 ロボットの改良を行い、開発環境をこれまのRubyからPythonに切り替えた。また、ロボットに距離センサーを取り付けて、人が近くと話すようにしたり、外部のボタンを押すとロボットが話し始めるように改良した。これまでRaspberry PiとArduinoの2つマイコンが必要だったものをRaspberry Piのみで機能するようにして開発環境もNode-REDを使用できるようにした。 東京都多摩市でのロボット活動が適切なフィールドが見つからずできなかったので、フィールドを東京都市大学横浜キャンパスの図書館に切り替えた。図書館でロボットを使用し、図書館職員とミーティングを繰り返して職員の要望にあわせてロボットを改良してロボットのエージェンシーを観察した。職員がロボットに何ができるか理解できるようになるにつれて、ロボットは次第に図書館内でより重要な役割を与えられるようになったり、職員がロボットに服を着せるようになり、職員に対してエージェンシーを発揮するようになった。また、東京都市大学 等々力中学校・高等学校の理科部において中高生がロボットをプログラミングすることをサポートしながら、その学習環境について考察した。理科部ではすでにカートを製作しているグループがあったが、カートは製作技術の知識が固定され、先輩から指導を受けていたのに対して、ロボットのプログラミングの場合は、ロボットの使用が理科部にとって初めてであり、ロボットのプログラミングを知っている先輩がいなかった。また、カートのようにゴールがあるわけではないので、それぞれに部員が分散した情報を集めてお互いにコミュニケーションすることで状況的にロボットのプログラミングを学習していることがわり、ロボットの学習方法とカートの学習方法は異なることがわかった。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
東京都市大学の図書館、東京都市大学 等々力中学校・高等学校の場で、職員、生徒などと良好なコミュニケーションができたことで研究を進めることができたが、東京都多摩市でのロボット使用ができなかった。また海外研究活動も進んでいない。
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Strategy for Future Research Activity |
2018年度は 東京都多摩市にあるシェアハウスにロボットを設置し、ロボットが活動することによってコミュニティがどのように変容するのかを考察する。また引き続き、東京都市大学横浜キャンパスの図書館において、ロボットの活動を行い、ロボットのエージェンシーについて考察する。 現在開発、使用している中型ロボットに加え、より小型のロボットと移動可能な大型ロボットを開発して、研究活動に使用する。またNode-REDによる開発環境を充実させ、人工知能への接続を行う。 ロボットの海外研究活動を行う。 学会発表、論文発表を行う。
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Causes of Carryover |
研究活動が遅れているため。ロボットの機能改良と、海外研究活動に使用する。
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