2018 Fiscal Year Research-status Report
コミュニティで活動するためのソーシャルロボットのデザイン
Project/Area Number |
16K01078
|
Research Institution | Tokyo City University |
Principal Investigator |
小池 星多 東京都市大学, メディア情報学部, 教授 (70307370)
|
Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2020-03-31
|
Keywords | ロボット / デザイン / エージェンシー / マイコン / コミュニケーション |
Outline of Annual Research Achievements |
2018年度は、2つのフィールドにおいて実験を行なった。一つ目のフィールドは図書館である。東京都市大学横浜キャンパスにおいて研究代表者がRaspberry Piを使用して開発した中型ロボットのマグボットと、小型ロボットのシェイクボットを使用して図書館業務を行うロボットを開発した。図書館職員とミーティングを重ねて、図書館でロボットができる業務を提案した。その結果、図書館の利用方法をタブレットと連動して伝えるロボット、図書館二階の個室の利用状況をセンサーを使って一階の職員のPCに告知するロボット、図書館入口で図書館の情報を来館者に告知するロボット、新しく設置されたラーニングコモンスペースで、来館者がそこで話してもよいこと繰り返し告知するロボットを開発した。この活動の中で、ロボットは図書館の中で職員の従来とは異なる仕事を与えられ、エージェンシーを持つようになったことがわかった。2つ目のフィールドはシェアハウスである。東京都多摩市のシェアハウスでロボットをどのよう活用するのかを住民と議論しながらロボットを設置した。当初、開発側で一方的に提案したロボットの機能は受け入れられなかったが、開発側が住民の共同の夕食会に参加してコミュニケーションするようになってから、住民がロボット活用のアイデアを出すようになり、ボタンをキッチンに設置して住民がボタンを押すと、住民に夕食ができたことを伝えるロボットを開発した。開発側と住民がお互いの考えを理解していくことでロボットのステイタスが決定されていくことがわかった。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
図書館やシェアハウスで使用するロボットの台数が増加して複雑になり、ロボットの製作、プログラミングに時間がかかっていること。図書館で使用する大型ロボットの製作と大型ロボット障害物を避けて移動するシステムの選定、構築に時間がかかっていること。
|
Strategy for Future Research Activity |
現在の科研費を使用して、論文作成、海外学会で発表、図書館で使用するロボットをユーザーの使用に耐えられるように頑健化、ロボットを集中管理しやすいシステムの構築、図書館で使用する大型ロボットの製作を行う。
|
Causes of Carryover |
ロボットを使った実験に時間がかかったので、実験結果をまとめて論文作成、海外学会で発表を行う。図書館ロボットを使用するのに、ロボットが壊れやすく、集中管理の方法が不十分な問題があるので、ロボットをユーザーの使用に耐えられるように頑健化、ロボットを集中管理しやすいシステムの構築を行う。構造が複雑で障害物を避けるシステムなどの選定、構築に時間がかかっている図書館で使用する大型ロボットの製作を行い、実験を行う。
|