2019 Fiscal Year Research-status Report
小学生の継続的な学習が可能な手芸や工作を活用したプログラミング教材の開発と普及
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16K01141
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Research Institution | Kyoto Notre Dame University |
Principal Investigator |
吉田 智子 京都ノートルダム女子大学, 国際言語文化学部, 教授 (60329977)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
原田 章 追手門学院大学, 経営学部, 教授 (10263336)
中西 通雄 大阪工業大学, 情報科学部, 教授 (30227847)
松浦 敏雄 大阪市立大学, 大学院工学研究科, 名誉教授 (40127296)
宮下 健輔 京都女子大学, 現代社会学部, 教授 (50289138)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2021-03-31
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Keywords | 情報教育 / プログラミング教育 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の四年目であった2019年度には、前年度と同様に「コンピュータを使わずに体験的に情報科学が学べる『アイロンビーズやUVレジンを使ったオリジナル教材』」の実践教育を実施した。ただし、2019年度は「アイロンビーズを用いて、コンピュータの画像の仕組みを体験的に学ぶワークショップ」や「UVレジンを用いたオリジナル教材を用いて『データの送受信』や『プログラミング』という技術術要素が学べるワークショップ」を小学生向けには実施せず、主に大学生に向けての授業の中で教育成果を検証するに留めた。
その理由は、小学校での2020年4月からのプログラミング教育開始に合わせて、2019年度は、プログラミング体験教材が多く出回り、さらに、大手の塾も含めたプログラミング教室が人気の習い事となったことによる。それらとの差別化のため、2019年度は小学生向けのワークショップの実施は休止し、コンピュータの仕組み等を含む情報の科学も学べる「新たな教材作り」を目指した。
教材の範囲を、プログラミング教育を含む形で、少し広げたわけであるが、申請時に目標と掲げた、学生や小学校の教員や保護者になる可能性がある文系の女子大生にも理解しやすく、楽しめる教材を作りたいという研究目標は変更していない。そのため、研究計画である「小学生の継続的なプログラミング学習を可能にするために、小学生の身近にいる教員や保護者にも興味深い教材を開発したい」という目標には、着実に向かっていると言えよう。引き続き、現在、開発中の教材やコースウェアを充実させ、プログラミングが学べる部分との連携も強化して、小学生向けの教材として普及していきたいと考えている。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
この研究を開始した時点から、以下の点で状況が変化したため、研究計画の見直しが必要となった。 (1)小学校での2020年4月からのプログラミング教育開始に合わせて、プログラミング体験教材が多く出回った。 (2)それらとの差別化のため、本研究ではコンピュータの仕組み等を含む情報の科学も学べる、新たなプログラミング教材作りを目指すこととした。
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Strategy for Future Research Activity |
交付申請時の研究計画では、「小学生向け教材システムの詳細設計」、「実験授業の実施」、「教育利用者情報交流サイトの構築」、「学習者への教育効果の検証」の4項目を予定していた。
これらのうちの「小学生向け教材システムの詳細設計」と「実験授業の実施」は、2019年度まででほぼ達成できたので、最終年度である今年度は「教育利用者情報交流サイトの構築」や「学習者への教育効果の検証」を経て、教材を普及させていくという研究目標を達成したい。「教育利用者情報交流サイトの構築」や「学習者への教育効果の検証」の実施には人材が必要となるため、研究代表者および研究分担者の大学の学生などの協力体制の強化を予定している。
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Causes of Carryover |
2019年度の後半、特に2020年2月~3月に参加を予定していた学会が、新型コロナウイルスの影響で中止、あるいはオンライン開催となったために、出張費として確保していた交通費や宿泊費が使用されなかったため、次年度使用が生じた。2020年度では、主に研究発表の出張費とアルバイト学生の人件費として使用する計画である。
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Remarks |
松浦敏雄・大宮大地・安留誠吾・吉田智子・西田知博・中西通雄「プログラミング学習環境 wPENを用いた入門用教材」“2019 PCカンファレンス発表論文集”に掲載、Webに公表 https://gakkai.univcoop.or.jp/pcc/2019/papers/pdf/pcc076.pdf
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