2016 Fiscal Year Research-status Report
同側及び鏡面対称の健側補助を導入した新規な非能動型上肢リハビリ支援システム
Project/Area Number |
16K01586
|
Research Institution | Fuzzy Logic Systems Institute |
Principal Investigator |
古荘 純次 一般財団法人ファジィシステム研究所, 研究部, 特別研究員 (70107134)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
小田 邦彦 大阪電気通信大学, 医療福祉工学部, 教授 (10440950)
川平 和美 鹿児島大学, 医歯学総合研究科, 客員研究員 (20117493)
武居 直行 首都大学東京, システムデザイン研究科, 准教授 (70324803)
花山 耕三 川崎医科大学, 医学部, 教授 (80189589)
早川 潔 大阪府立大学工業高等専門学校, 電子情報コース, 教授 (20325575)
福本 貴彦 畿央大学, 健康科学部, 准教授 (10412149)
藤川 智彦 大阪電気通信大学, 医療福祉工学部, 教授 (80321420)
森岡 周 畿央大学, 健康科学部, 教授 (20388903)
森本 正治 大阪電気通信大学, 医療福祉工学部, 客員研究員 (40341078) [Withdrawn]
吉田 晴行 大阪電気通信大学, 工学部, 准教授 (90351486)
和田 太 東京女子医科大学, 医学部, 准教授 (10341512)
堀尾 裕幸 兵庫県立大学, 大学院総合情報科学研究科, 名誉教授 (20157069)
|
Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2019-03-31
|
Keywords | 上肢リハビリ支援システム / メカトロニクス / バーチャルリアリティ |
Outline of Annual Research Achievements |
脳の可塑性発現は、その体部位の使用頻度に依存するという多くの報告があり、麻痺した上肢の自発的な運動量を増やすことが必要である。 研究代表者が従来から研究開発してきた上肢リハシステムEMUL(NEDOプロジェクト「身体機能リハビリ支援システム」(1999年度~2003年度)、日本機械学会誌2016年1月特集号「リハビリ・介護とメカトロニクス」pp.5、pp.19-20)、セラフィ(愛知万博で実演展示)は、高価なものであり、研究用やリハビリ専門病院等に適するものであった。そこで、古荘はブレーキで力覚を提示する、安価で、高い安全性を有するPLEMOシリーズの研究開発を進め、PLEMO-P3(科研・研究課題番号:21360117、上記機械学会誌特集号pp.20-21)、PLEMO-Y(経産省直轄プロジェクト、上記機械学会誌特集号pp.21)、PLEMO-Y(科研)(科研・研究課題番号:24300205)などの研究開発を行ってきた。平成28年度は、これらの上肢リハビリ支援システムのソフトウエア、機構、電気・電子回路等を基礎として、機構の研究開発を中心に研究を進めた。 脳卒中では、多くの場合、左右一方の半身に麻痺を生ずる片麻痺となる。リハビリの運動プログラムには、患者自身が健側(非麻痺側)の上肢で、麻痺側の上肢を動かす自己介助で他動運動を行うものも含まれている。麻痺側と同方向に健側で補助するシステム(同側型健側補助システム)について、同側型健側補助システムを構築した。また、麻痺側と鏡面対称の方向に健側で補助するシステム(鏡面対称型健側補助システム)については、若干の部品を追加購入し、組み立てることにより、鏡面対称型健側補助システムが完成する段階まで進んだ。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
鏡面対称型健側補助の機構の研究開発については、若干遅れているが、研究は順調に進んでいる。機構以外では、次のような点が遅れている。 AD変換、DA変換器などの入出力システムについては、従来の科研や各種プロジェクトなどで研究開発したシステムを現段階では用いている。平成28年度に購入した電気・電子部品等により、高速化、コンパクト化、信頼性の向上を目指しているが、一部の改良に留まった。
|
Strategy for Future Research Activity |
平成28年度に研究開発したシステムの評価、及び改良などを行う。通常の訓練に加え、同側型健側補助システムを用いた訓練を行い、訓練期間前後について、関節可動域、日常生活動作などの評価を行う。これにより、現在の訓練時間不足を、本研究で研究開発するシステムによる自主訓練で補った際の効果について検討を行う。 次に、通常の訓練に、鏡面対称型健側補助システムによる訓練を付加した場合の訓練効果について検討を行う。 ミラーセラピーは、もともとは片手切断者等の幻視痛治療に用いられたが、麻痺手を動かそうとする意図に対し視覚フィードバックを脳に与えることができ、脳に運動機能の再学習をさせる働きが期待できる。 鏡面対称型健側補助システムを用いたミラーセラピーシステムを構築し、脳活動を計測しながらの評価を行う。
|
Causes of Carryover |
平成28年度中の購入を計画したが、納品が平成29年度となる機械部品等が若干発生した。
|
Expenditure Plan for Carryover Budget |
次年度使用になった残りの予算と平成29年度予算で、必要な機械部品等を購入し、機構等を完成させる。
|
Research Products
(4 results)