2019 Fiscal Year Annual Research Report
Proposal of starting method corresponding to event in swimming competition and verification of effect
Project/Area Number |
16K01681
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Research Institution | Osaka University of Health and Sport Sciences |
Principal Investigator |
尾関 一将 大阪体育大学, 体育学部, 准教授 (90535113)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
水藤 弘吏 愛知学院大学, 心身科学部, 准教授 (10513145)
桜井 伸二 中京大学, スポーツ科学部, 教授 (20144173)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | 競泳 / スタート / 種目特性 / 入水姿勢角 |
Outline of Annual Research Achievements |
昨年度から継続して,平泳ぎを専門とする4名のスタートを撮影し,分析することによってスタート局面における各運動学的変量を算出した.それらのデータを用いて,自由形を専門とする選手のスタート動作との比較を行った.その結果,平泳ぎ選手は自由形選手と比較して入水時の姿勢を示す入水姿勢角が大きい傾向があることが明らかとなった.これは平泳ぎを専門とする選手が水中で「ひとかきひとけり」を行うためにグライド期に深く潜る傾向があることを示唆している. また,平泳ぎ選手が入水後に行う「ひとかきひとけり」開始前後の身体重心速度が15m通過時間に影響を与えることが明らかとなった.さらに,15m通過時間が短い選手の特徴として,ひとかきひとけり動作中に行われるドルフィンキックが身体重心速度を加速させ,さらに身体重心合成速度ベクトルを上向きに変化させることが明らかとなった,この技術はグライド期における泳者の迎え角の差によって生じる抵抗を減らすであることが考えられた. さらに,日本代表選手で背泳ぎおよびバタフライを専門とする各1名ずつのスタートを撮影し,分析することによってスタート局面における各運動学的変量を算出した.それらを大学競泳選手の各運動学的変量と比較することにより,日本代表選手のスタート動作の特徴を示した.結果,バタフライ選手においては跳び出し速度や入水方法において有意な差が認められなかったものの,日本代表選手は大学競泳選手よりも深く潜っていることが明らかとなった. また,背泳ぎの選手は大学競泳選手よりもスタート構え時の身体重心位置が有意に壁より遠く,水面より高い位置にあることが明らかとなった.また跳び出し速度も有意に高く,エントリー期,グライド期における身体重心位置の軌跡が大学競泳選手よりも水面に近いことから,日本代表選手は深く潜らず,移動距離も少ないことが明らかとなった.
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