2016 Fiscal Year Research-status Report
小中学生の運動器障害に対する運動器検診の構築と予防の取り組み
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16K01751
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Research Institution | University of Tsukuba |
Principal Investigator |
鎌田 浩史 筑波大学, 医学医療系, 講師 (60518801)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
宮川 俊平 筑波大学, 体育系, 教授 (10200130)
白木 仁 筑波大学, 体育系, 教授 (90206285)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | 運動器検診 / 運動器機能不全 / 運動器障害予防プログラム |
Outline of Annual Research Achievements |
つくば市と常陸大宮市において『つくば式: T-CLOSS』として問診票を活用した全市一斉検診を実施することができた。つくば市においては、小学校 37校 13,235人、中学校 16校 6,421人にたして問診票による運動器検診が実施された。 結果:問診票からの結果では、側弯傾向 5.7%、前屈不可 25.0%、しゃがみこみ不可6.5%、下肢アラインメント異常 9.9%、扁平足 8.4% が確認できた。しかし、実際に直接検診を行った結果と比較すると、必ずしも整合性が得られていなかった。また、家族、学校教諭からも問診票に対する不具合(内容が難しい、煩雑など)の意見をアンケート形式で確認しており、問診内容の改善が必要であると考えられた。 上記の結果通り、運動器機能障害(体が固い、バランスが悪いなど)が多く認められたため、これらの問題に対して、小中学校へのトレーナーの介入を実施し、児童の運動器機能回復に取り組む必要があると思われた。 この1年間を通し、学校側との連携が図れ、平成29年度に向けた、健診体制、運動器予防プログラムの介入など着々と進んでいる。ひきつづき25,000人の問診票を用いた一斉運動器検診、および、健康手帳を用いた運動器検診介入、そして運動器障害予防プログラムとして運動介入が実施される。 本年度は、多くの学校において、運動器の大切さ、検診の意義などについて、指導する機会に恵まれた。また、学校、教諭、家族にも講演をする機会があり、啓蒙活動も進んだものと思われる。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
平成28年度一斉に25,000人規模の調査を行い、さらに、健康手帳を用いた検診に対して、診察を行ったため、診察にかかわる人的余裕が少なく、また、データ整理に多大の時間と人数を要してしまったため、目標とする運動器介入まで一部分しか進まなかった。
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Strategy for Future Research Activity |
平成28年度まで多く実施できなかった運動介入が開始される。市内4校において、年間通じて100回近くの運動介入を予定しており、それを少なくとも1年半は継続して実施し、介入による検証を行う予定となっている。学校側とは具体的な日程等も確認できている。また本大学の倫理委員会にも申請しており実施を行うことができる。 健康手帳を用いた運動器検診は引き続き行う予定となっており、問診票との整合性、合理的な検診体制を推進することができる。
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Causes of Carryover |
平成28年度中に実施する予定であったストレッチ教室(運動指導)に関して、運動器検診の解析作業が不十分であったため開始できなかった。計画が不十分であった(人員の確保、運動内容の確立、学校が年度単位で動いていたため途中からの実施がなかなか困難であったことなど)。ことから、目標とする運動器介入まで一部分しか進まなかった。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
平成28年度まで多く実施できなかった運動介入が開始される。市内4校において、年間通じて100回近くの運動介入を予定しており、それを少なくとも1年半は継続して実施し、介入による検証を行う予定となっている。学校側とは具体的なスケジュール調整ができた。介入時の計測に関しても多大な人員が必要であることが分かったがそれに対しても対応が可能となった。
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