2018 Fiscal Year Annual Research Report
Analysis of SREBP-1 activation and lipid metabolism by novel protease
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16K01811
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Research Institution | University of Tsukuba |
Principal Investigator |
韓 松伊 筑波大学, 医学医療系, 研究員 (80729541)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
中川 嘉 筑波大学, 国際統合睡眠医科学研究機構, 准教授 (80361351)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | SREBP-1 / プロテアーゼ / 脂質代謝 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では、SREBP-1活性化を制御するプロテアーゼXによる新たな脂質代謝制御機構を解明し、SREBP-1 活性化の抑制による脂質代謝異常の新規予防法を開発することを目的としている。これまでの研究により、プロテアーゼXの過剰発現により、マウス肝臓や培養細胞において、SREBP-1活性化型が亢進していることを示した。またプロテアーゼXは膜タンパク質であり、SREBP-1と小胞体膜上で共局在することを明らかにすることができた。SREBPはその活性を制御する因子であるSCAPやInsigと複合体を形成し、生体内コレステロールにより複合体形成が変化することが知られている。今回、プロテアーゼXがSREBP-1やSCAPと相互作用することが示された。さらに、CRISPR/Cas9 systemを用いて新規プロテアーゼのノックアウトマウスを作製し、解析を行った。その結果、ウェスタンダイエット負荷条件において、プロテアーゼXノックアウトの肝臓では、野生型に比べて、SREBP-1活性化型、及びに標的遺伝子が低下していることが見出された。 今年度は、多価不飽和脂肪酸であるEPAによる新規プロテアーゼを介したSREBP-1活性化抑制に焦点を当てた研究を行なった。これまでのin vitro研究により、プロテアーゼXが飽和脂肪酸によるSREBP-1の活性化亢進、EPAによるSREBP-1活性化抑制に働くことが明らかにしている。マウス肝臓において、EPAによるSREBP-1活性化抑制がプロテアーゼXノックアウトマウスでは減弱することから、EPAによるSREBP-1抑制作用にプロテアーゼXが関わっていることが示唆された。EPAによるプロテアーゼXとSREBP-1の相互作用への影響を検討した結果、EPAがこれらの相互作用には影響を及ばさないことが示された。今後、より詳細な分子機構の検討を予定している。
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Research Products
(7 results)