2017 Fiscal Year Research-status Report
カジノを駆動部分としたIR(Integrated Resort:統合型リゾート)
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16K02085
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Research Institution | Toyo University |
Principal Investigator |
佐々木 一彰 東洋大学, 国際観光学部, 准教授 (20329915)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
大谷 信盛 大阪商業大学, アミューズメント産業研究所, 研究員 (70772664)
中條 辰哉 大阪商業大学, アミューズメント産業研究所, 研究員 (90411470)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | カジノ / 統合型リゾート / IR / ギャンブル / ゲーミング / ホスピタリティ / 国際観光 / 依存症 |
Outline of Annual Research Achievements |
本年度(2017年度)については2016年末にIR推進法(特定複合観光施設区域の整備の推進に関する法律案)が国会を通過したことを受けて、IR実施法の作成のための議論が検討委員会で行われ最終的な取りまとめが行われ現在(2018年4月現在)IR実施法の作成が行われている段階でありその作成後、国会に上程されることとなる。本研究者はいままで行ってきたIRに対する研究に関して様々な媒体(TV、雑誌、外国報道機関、新聞)に取り上げられ実際のIR実施法の作成に対して少なからず影響を及ぼしたものと推測される。 本研究代表者である佐々木は研究業績の箇所で詳述するが二つの学会でIRに関する報告を行い二編の査読付き論文を執筆し現在その論文は印刷中である。それらの内容は本研究テーマの中心となるIRに関する社会的コストと経済的ベネフィットの問題を取り扱ったものである。具体的にはマクロ的な視点でIRを中心とするゲーミング産業の社会的なコストの検討を行い、そしてIRが設置される地域における縁辺部にどのような影響が及ぼされるかを検証した。また、本問題に関しては海外の関心も非常に高く2017年5月17日にマカオでG2Eで招待講演を行った。具体的な内容としては日本では人気の高い宝くじとIRにおけるギャンブル依存症対策について講演を行った。そして2017年11月16日にマカオでMGSによる招待講演を行った。その際の聴衆の関心は非常に高くかかなり講演後に個別に質問を受けた。内容は日本におけるIRに関すること及びギャンブル依存症対策基本法についてであった。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
日本におけるカジノをエンジンとした統合型リゾートを合法化するための実施法案が現在作成されつつある。その法案作成にあたって社会的コストと経済的べネフイットの問題について学術的な研究を行い、かつ、社会的にも発信してきたので法案作成に関してかなりの影響を与えたものと考えられる。あくまでアカデミックな立ち位置で本テーマを研究している存在は希少であり本研究チームはおそらく公的研究費を受領しIRを中心とした研究を遂行している唯一のチームであったからである。
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Strategy for Future Research Activity |
2018年度においてはIR実施法案が国会を通過し実際に各地方自治体が誘致活動を本格化させることとなるように予測される。その際にIRが設置される地方自治体にどのような社会的インパクトおよび経済的ベネフィットを及ぼすかを具体的に検証してゆくことを中心に行ってゆきたい。
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Causes of Carryover |
(理由) ゲーミング産業における社会的コストに関するデータについて国内、国外共に質の高い非常に規模の大きな調査結果が2017年度には公表されそれらのデータを利用することが可能となったため。 (使用計画) 海外におけるIR環境はかなりここ数年で変化しているのでそれらの地域における実態調査変化に関する海外研究者への聞き取りおよびIR実施法が可決された場合の政府の動きおよび地方の動きをモニタリングすることを行う。
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Research Products
(9 results)