2017 Fiscal Year Research-status Report
親鸞理解の変遷についての総合的研究―江戸時代注釈と聖徳太子信仰の分析を中心として
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16K02169
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Research Institution | Komazawa University |
Principal Investigator |
藤井 淳 駒澤大学, 仏教学部, 准教授 (00610726)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
松尾 剛次 山形大学, 人文社会科学部, 教授 (30143077)
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Project Period (FY) |
2016-10-21 – 2019-03-31
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Keywords | 聖徳太子 / 親鸞 / 善鸞 / 浄土真宗 |
Outline of Annual Research Achievements |
6月30日から7月2日に武蔵野大学(東京・武蔵野市)で開催された第18回国際真宗学会学術大会(18th Biennial Conference of the International Association of Shin Buddhist Studies)において研究代表者はアメリカ合衆国(Oberlin College)における浄土真宗の代表的研究者を招聘し、大谷大学の研究者2名とともに英語でパネル発表を行った。研究分担者も同じ学会で個人発表を行った。 同学会は浄土真宗の国際的な研究者が一堂に会する学会であり、そこで研究代表者・研究分担者の研究成果を発表して、広く周知されるとともに一定の評価を得たのは特筆できる成果と言える。 5月には福井県の浄土真宗の本山などに安置されている聖徳太子像およびその安置形式について現地調査を行った。鎌倉期の聖徳太子像について知見がある研究分担者とともに直接確認することができた。 また寺院の縁起として聖徳太子信仰についての聞き取りも行うことができ、太子信仰の広がりの多様な一面を確認することが出来た。また次年度に実施予定の埼玉県と調査の残された福井県における聖徳太子像の調査について年度末に調整を行った。 本研究の基礎理解のために行っている研究会を実施し、また海外の研究者と浄土教研究の情報交換を行い、浄土教における世界観を新たな角度から認識し、さらに仏典のデータベースを調査していく中で、浄土教の重要な用語である「至誠心」と「真実」との関係を仏教史の中で広く理解することができた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
前半期は調査および学会発表を行うことができ、順調な状況であった。 後半期は海外の奨学金申込のための準備をするために時間を要したが、本研究の基礎的理解に関わるものとなったと考えている。 親鸞についての一般書についても新しい視点の研究を広く周知してもらうためにその構想を進めている。 年度末には福井県における未見となった聖徳太子像の調査のための調整を行った。
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Strategy for Future Research Activity |
次年度初めに埼玉県にある聖徳太子像の調査を行うための調整を行った。 次年度は最終年度であるため、研究を取りまとめるために研究分担者と早期に協議するとともに聖徳太子像の調査を進める。 国際的な研究を推進するために海外の研究者とも連絡をとっていく。
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Causes of Carryover |
本研究が初年度中途の採用となったため、予算を調整をしながら研究を行っている。 最終年度に使用できるよう研究分担者と計画を確認しながら運用している。
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Research Products
(6 results)