2018 Fiscal Year Annual Research Report
A Study of Buddhist Sanskrit Manuscripts from Greater Gandhara and Central Asia
Project/Area Number |
16K02172
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Research Institution | Taisho University |
Principal Investigator |
平林 二郎 大正大学, 綜合仏教研究所, 研究員 (30724421)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
辛嶋 静志 創価大学, 付置研究所, 教授 (80221894)
長島 潤道 大正大学, 仏教学部, 専任講師 (40646220)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | 仏教学 / 古文書学 / サンスクリット写本 / 中央アジア / ギルギット / ブラーフミー系文字 / 書体 / 国際情報交換 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では,主に大英図書館,ロシア科学アカデミー,インド国立公文書館に収蔵されているガンダーラ文化圏,および,中央アジアから出土したサンスクリット仏教写本について研究を進めた. 大英図書館に収蔵されているサンスクリット仏教写本についてはヘルンレ・コレクション,ならびに,スタイン・コレクションを中心に研究を進め,使用されている書体の文字表の作成・写本のローマ字化をおこなった.この作業をおこなうに際して,大英図書館のキュレーターであるウルスラ・シムス=ウィリアムス博士のもとを訪ね,大英図書館に収蔵されているサンスクリット写本の最新の研究情報と,イギリス各地に収蔵されているサンスクリット写本の情報を得た. ロシア科学アカデミーに収蔵されている中央アジアから出土した写本については,サファラリ・シャマフマドフ博士の協力のもと研究をすすめた.陀羅尼経典などいくつかのコレクションについては使用されている書体の文字表を作成し,解読を終えた. インド国立公文書館に収蔵されているギルギットから出土したサンスクリット写本については,インド国立公文書館と国際仏教学高等研究所が共同で全ての写本のカラー影印版を出版しつつある.2017年度,本研究の一環として,研究代表者はこのプロジェクトに参加し,『アジタセーナ・ヴィヤーカラナ』の写本影印版の出版に携わった.また,2018年度,研究分担者の辛嶋静志・研究協力者の玉井達士は『般若経』(第二巻)の写本影印版を出版した. 本研究ではガンダーラ文化圏,および,中央アジアから出土したサンスクリット仏教写本で使用される複数の書体について文字表を作成した.しかし,これらの文字表についてはページ数が増え紙媒体での出版は困難であり,今後電子媒体で公開しようと考えている.
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Research Products
(14 results)