2016 Fiscal Year Research-status Report
演奏家D.チューダーの音楽的時間観念の形成と実践ーフランス前衛芸術論を背景として
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16K02236
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Research Institution | University of Fukui |
Principal Investigator |
澁谷 政子 福井大学, 学術研究院教育・人文社会系部門(教員養成), 教授 (90262253)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | 前衛芸術 / ピエール・ブーレーズ / ディヴィッド・チューダー |
Outline of Annual Research Achievements |
本年度は、ブーレーズ《第2ピアノ・ソナタ》演奏の背景についての調査・研究を課題として、以下の調査・検討を行った。 ①《第2ピアノ・ソナタ》アメリカ初演に関する情報の収集と整理:平成28年12月にロサンゼルス・ゲッティ研究所図書館において調査を行い、"David Tudor Papers"および"Mary Caroline Richards Papers"を対象に、チューダーの使用楽譜、1940年代~50年代のチューダーの学習・演奏法に関するメモ、リチャーズのアルトーに関する講演の原稿等の資料を収集・検討した。また国内図書館にて、マルセル・デュシャンのアメリカ受容を中心に、アメリカにおけるシュールレアリスム、ダダ等の評価・位置付けに関する資料調査を行った。 ②《第2ピアノ・ソナタ》分析:セリー分析等にもとづく作品研究およびブーレーズの初期の活動および他芸術家との関係等についての先行研究の検討を進めた。 いずれも基本的な資料の収集は順調に行うことができた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
研究計画において本年度取り組む課題として挙げた項目のなかで、チューダーおよびケージの「音楽的時間」に関する言説分析、および、《第2ピアノ・ソナタ》の分析試行については、着手できなかった。大学の管理運営業務の予想以上の増加が主因である。
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Strategy for Future Research Activity |
基本的に研究計画書に沿って進める予定である。次年度は楽曲分析の作業を第一優先課題として取り組み、独自の分析・考察のための基礎データをまとめることをめざす。先行研究および資料調査も適宜進めるが、それらは最終年度の総合的考察の作業と平行して行うことも想定し、エフォートのバランスに留意しながら研究に取り組む。
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Causes of Carryover |
主に、外国での資料調査の期間を大学業務との兼ね合いで予定よりも短縮せざるを得なくなったため。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
今年度の国内外での調査旅費に充当して使用予定。
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