2017 Fiscal Year Research-status Report
19世紀初頭・長編小説生成期における構成・素材・記述に関する総合的研究
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16K02411
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Research Institution | National Institute of Japanese Literature |
Principal Investigator |
木越 俊介 国文学研究資料館, 研究部, 准教授 (80360056)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
田中 則雄 島根大学, 法文学部, 教授 (00252891)
中尾 和昇 奈良大学, 文学部, 講師 (00743741)
菱岡 憲司 山口県立大学, 国際文化学部, 准教授 (10548720)
藤澤 毅 尾道市立大学, 芸術文化学部, 教授 (20289268)
藤川 玲満 お茶の水女子大学, 基幹研究院, 講師 (20509674)
菊池 庸介 福岡教育大学, 教育学部, 教授 (30515838)
大屋 多詠子 青山学院大学, 文学部, 准教授 (50451779)
天野 聡一 九州産業大学, 国際文化学部, 准教授 (50596418)
三宅 宏幸 愛知県立大学, 日本文化学部, 准教授 (90636086)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | 読本 / 文化年間 / 曲亭馬琴 |
Outline of Annual Research Achievements |
当初の計画通り、年度内に研究会を2回開催することができた。1回目は、山口県立大学において、2017年9月24日、25日に、2回目は、島根大学において、2018年3月27、28日に行った。事前に解題執筆要項を確認し、優先する書目を決めて臨んだ。それぞれの回で解題の対象とした作品は以下の通りである。 【第一回】『遠山奇談 後編』(享和元年刊)、『怪婦録』(享和3年刊)、『怪物輿論』(享和3年刊)、『前太平記図会』(享和3年刊)、『絵本曾我物語』(享和3年刊)、『一閑人』(文化元年刊)、『今古奇談』(文化2年刊)、『絵本玉藻譚』(文化2年刊)、『阿也可之譚』(文化3年刊)、『四季物語春編』(文化3年刊)、『復讐鴫立沢』(文化3年刊)、『月花惟孝』(文化3年刊)、『敵討孝烈伝』(文化4年刊)、『絵本敵討孝感伝』(文化5年刊)、以上14点。 【第二回】『絵本楠公記(二編)』(享和元年刊)、『[熊坂伝記]東海道松之白浪』(文化元年刊)、『絵本敵討松山話』(文化元年刊)、『白狐伝』(文化元年刊)、『聞書雨夜の友』(文化2年刊)、『絵本合邦辻』(文化2年刊)、『絵本浅草霊験記』(文化3年刊)『善知安方忠義伝』(文化3年刊)、『絵本沈香亭』(文化3年刊)、『敵討女夫似我蜂』(文化3年刊)、『競奇遺聞』(文化3年刊)、『濡衣艸紙』(文化3年刊)、『盆石皿山記』(文化3・4年刊)、『古志路の章』前後編(文化3、5年刊)、『柳可美』(文化4年刊)、『倭琴高誌』(文化4年刊)、『蟹猿奇談』(文化4年刊)、『完義武逸談』(文化4年刊)、『敵討裏見葛葉』(文化4年刊)、『石堂丸苅萱物語(苅萱後伝玉櫛笥)』(文化4年刊)、『 甲州鰍沢報讐』(文化4年刊)、『翁丸物語』(文化4年刊)、『奴の小万』(文化4、5年刊)、以上23点。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
1: Research has progressed more than it was originally planned.
Reason
事前に優先する書目を決めて臨んだ。その準備の成果もあり、研究会を順調に開催することができた。今年度の基本方針は、文化元年・2年刊の作品を中心に、下限を原則文化4年に設定し、各自がフォーマットに則って解題を執筆し、研究会で報告、その問題点などを議論する、とした。年度途中に、予定より多くの解題作品のノルマを設定したが、新たな計画どおりに進み、極めて順調に進んでいる。 当初の計画通り、各メンバーがそれぞれのテーマごとのチェック役をも兼ねており、「研究実績の概要」もそのフィードバックに基づいており、研究体制も取り立てて見直す点は認められない。方向性、内容ともにおおむね順調に進んでいると認められる。
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Strategy for Future Research Activity |
前年度までと同様のフローで研究を行う。 3年目は、文化1~4年の読本解題に重点的に着手する。 共同研究会は年度内2回、〈演劇と読本の関係〉を重点テーマとして開催する。 第一回目の研究発表は大屋多詠子(演劇)が、第二回目の研究発表は菱岡憲司(演劇)が担当する。 また、これと平行して、研究代表者は未入集資料の調査・収集にあたる。具体的には、学習院大学附属図書館・早稲田大学附属図書館・国立国会図書館などを予定している。
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Causes of Carryover |
研究会に日程調整の結果参加できなかったメンバーの旅費などがあったため。翌年度において調整して配分する予定である。なお、研究会欠席者も、本研究の成果は郵便で送っており、研究の進捗には差し支えない。
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Research Products
(14 results)