2016 Fiscal Year Research-status Report
ディアスポラ・アイデンティティの解体と記憶の抵抗―文学の紐帯機能の綻びと修復―
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16K02599
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
鈴木 道男 東北大学, 国際文化研究科, 教授 (20187769)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
山下 博司 東北大学, 国際文化研究科, 教授 (20230427)
佐藤 雪野 東北大学, 国際文化研究科, 准教授 (40226014)
藤田 恭子 東北大学, 国際文化研究科, 教授 (80241561)
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Project Period (FY) |
2016-10-21 – 2019-03-31
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Keywords | ディアスポラ・アイデンティティ / ディアスポラの解体 / ディアスポラ文学 / ルーマニアのドイツ人ディアスポラ / ジャカルタのヒンドゥー教徒 / チェコのロマと土地改革 |
Outline of Annual Research Achievements |
①各研究者の個別事項:ディアスポラ解体の力動及び紐帯維持の力動を持つ文学の生産と受容状況についての各分担者の研究内容に応じて、調査及び資料収集のため、以下のように調査対象の機関、研究協力者のもとに赴く予定であったが、本研究に対する科研費の採択が年度途中の10月採択であったため、出張のやりくりが付かず、鈴木、藤田は出張を29年度に延期した。鈴木のコンタクト先である南東ヨーロッパドイツ文化研究所のアッカー氏から共同研究者としての申し出があったが、初期の計画通り、コンタクト先の研究者は共同研究者としないこととした。予定訪問先は以下の通り。 鈴木:ミュンヒェン大学附置施設南東ヨーロッパドイツ文化研究所、東方ドイツ人会館図書館 (在ドイツ・ミュンヒェン)、オーストリア国立図書館 山下:マレーシア国立図書館 佐藤:チェコのロマに関する各団体、チェコ国立図書館 藤田:ベルリン文学館及びルーマニア・ティミショアラ大学図書館及びドイツ語学科 ・初年度であっても、まとめることが可能な成果は後述の通り各自の論文の形で公表することができた。 ②研究組織の全体事項:上記フィールド調査の報告と討議、各研究対象に関する情報の共有を密にし、特にディアスポラ解体における文学の役割について、山下と佐藤の報告に基づき、「内面封鎖化」の事例収集につとめて共通理解を深めることに関しては、実際に2度の研究会を開催して行うことができた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
本研究に対する科研費の採択が年度途中の10月であったため、各研究者が個別に予定をすでに組んでおり、それに齟齬することなく研究を進めるため努力をしたが、フィールドにおける調査など、次年度以降に回さざるを得なかったところが少なくなかった。
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Strategy for Future Research Activity |
各研究者とも、本来本研究のテーマに即した研究を行っていることもあり、半年の遅れは、所定の研究期間内に解消できる見込みである。 鈴木、藤田の出張はすでに今年度の予定に織り込んである。
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Causes of Carryover |
交付が年度途中の10月であったため、スケジュールの調整がつかず、海外出張経費を次年度に繰り越し、逆に次年度の購入予定物品を先ぬに購入する調整を行う必要が生じたため。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
上記の処置を行ったため、今年度と次年度において、総合的に使用額のバランスが取れる予定である。
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Research Products
(6 results)