2017 Fiscal Year Research-status Report
ストレスアクセント言語の学習における非音素的な特徴の役割
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16K02646
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Research Institution | Sophia University |
Principal Investigator |
北原 真冬 上智大学, 外国語学部, 教授 (00343301)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
米山 聖子 大東文化大学, 外国語学部, 教授 (60365856)
田嶋 圭一 法政大学, 文学部, 教授 (70366821)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | 音声学 / 第二言語学習 / 異音 / ネイティブらしさ / 英語 |
Outline of Annual Research Achievements |
英語のストレスによる非音素的な特徴の音声的な振る舞いについて,8月に国際学会Interspeech,11月に日本英語学会で発表を行なった。前者は4年に一度開かれる大規模な国際学会で,2017年はスェーデンのストックホルムで行われ,多数の研究者が世界中から集まり,活発な情報交換を行い,有益なフィードバックを得ることができた。後者は8月時点からさらに被験者を増やした実験結果を盛り込み,特に,TOEIC900点前後の高得点者であっても弾音の反応時間の特性は,決してネイティブスピーカーのそれには及ばないことを示した。具体的には,ある種の弾音を含む刺激に対して,TOEIC700点レベルの大学生は1400ms前後,900点レベルは1100ms前後であるのに対し,ネイティブは700ms前後であった。これについても質疑応答を経て,その後の関連するテーマのシンポジウムを含めて有益なフィードバックを得た。
また,派生した研究活動として,本研究課題でも産出・知覚実験の中心的プラットフォームである音声分析ソフトウェアPraatについて,研究分担者である田嶋圭一氏および彼の教え子である田中邦佳氏と共著でPraatの操作と音声学的課題についての書籍を11月に出版することができた。この出版に関連した研究業績として,10月には音声学会のワークショップで発表を行い,11月には音響学会の講習会で田嶋氏,田中氏と共に講師を務めた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
学会発表に加え,音響解析ツールについての派生的な研究成果や,コーパスの分析用スクリプトの開発などが順調に進んでいる。
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Strategy for Future Research Activity |
研究代表者の実験設備は,移転から1年の間に安定した運営を行うことができるようになり,外部の研究者とも積極的に協力して,順調に課題を推進している。
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Causes of Carryover |
応募したものの採択されなかったり,さまざまな事情で参加を見送った国際学会についての旅費の執行計画との乖離があった。今季は国際シンポジウムなどにおいて当該分野の著名な研究者を招聘することも含め,予算の執行に気を配りたい。
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Research Products
(5 results)