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2019 Fiscal Year Research-status Report

大学の英語開講授業とキャンパスアジアにおけるトランス・ランゲージングの実態と活用

Research Project

Project/Area Number 16K02863
Research InstitutionRitsumeikan University

Principal Investigator

湯川 笑子  立命館大学, 文学部, 教授 (30309075)

Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) 清田 淳子  立命館大学, 文学部, 教授 (30401582)
庵逧 由香  立命館大学, 文学部, 教授 (70460714)
Project Period (FY) 2016-04-01 – 2021-03-31
Keywordsキャンパスアジア / 英語科目開講 / EMI / 3言語 / トランスランゲージング / 教授ストラテジー / マルチリンガル
Outline of Annual Research Achievements

本研究は、キャンパスアジア・プログラム(CAP、日中韓の学生が3つのキャンパスを移動して3言語を(3言語で)学ぶプログラム)および英語開講科目(English-Medium Instruction, EMI)という、複数言語使用が可能な2種類の教育活動における最善の教育方法を探ることを目的にした。またその中でトランスランゲージングがどのように機能しているのかを探ろうとした。
CAPの研究調査対象者は2017年度と2018年度の全ての移動キャンパスプログラム(3か国の提携大学のうち自大学以外で1学期ずつ2年間学ぶ方式)に参加した学生で、日本人14名、中国人20名、韓国人13名の計47名である。学生は日中韓のそれぞれの国によって、また、一緒に行動したグループ間の特徴によって言語習得のレベルや言語使用に違いはあるものの、おおむね中級以上のレベルの日中韓3言語使用者に成長していた。その際に、学生は、いつどのような理由でどの言語を使用言語に選択するかについて多様な理由で複雑な選択をしていており、学生によってはCAPの学生間ではトランス・ランゲージングが許される言語環境下であることを認識して言語運用に活用していたことも分かった。移動キャンパス2年目を終了した時点での結果を口頭発表および論文にまとめた。
英語開講科目(English-Medium Instruction, EMI)の研究については、関西の1私立大学の教養科目(Theme studyという科目群)を履修した学生、のべ176名を対象にEMI科目についての見方を探った。2ヵ年を通じて、ローカル学生が留学生に比して授業の理解、授業中の発言に困難を抱えていること、EMI科目に肯定的な印象を有していること、学習への多言語活用に様々な意見を有していることが分かった。論文は刊行準備中である。さらにこの状況を改善するために同科目の担当者2名が2018年度の授業で使用した教授ストラテジーについてまとめたものを教師の研修に活用し有効性の感触を得た。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

3: Progress in research has been slightly delayed.

Reason

研究代表者の諸事情による多忙のため、計画していた分析と執筆が計画通り進まなかった。またEMIについての論文の学会誌での出版に困難をきたした。

Strategy for Future Research Activity

科研費補助事業期間の1年間の延長期間を活用して、2020年度には、以下の2点についての分析と執筆をすすめ、本研究を完了したい。
まず、CAPについては、すでに質問紙調査の分析は完了しているが、あわせて収集したインタビューデータの分析はまだ一部にとどまり、それを中心とした分析結果を文章化していない。インタビューには、本研究の焦点であるトランスランゲージングの詳細についての発言が含まれていることからも、こちらの分析を完了する予定である。
英語開講科目については、究極のねらいがEMI授業の教育方法の改善であることから、2019年度に分類をしたEMI授業担当者の教授ストラテジーを一般に公開し活用できる文書にまとめる。こちらの授業環境ではEMI授業担当者の工夫と授業内の学生の様子に焦点化したため、CAPほど授業媒介言語(ここでは英語)以外の言語の使用は多くなかった。そこで、まとめたい教授ストラテジーは、トランスランゲージングに関するものに限らず広く有用なものはすべて扱うことにする予定である。

Causes of Carryover

次年度使用額が生じた理由は、研究代表者の学内外の業務の多忙のため、計画していた分析と執筆が予定どおり進まなかったことにより、作成予定であったハンドブック作成費を執行できなかったことによる。
2020年度には、残額を主にこのハンドブック作成にかかわることに使用する予定である。

  • Research Products

    (2 results)

All 2020 2019

All Journal Article (1 results) (of which Peer Reviewed: 1 results) Presentation (1 results)

  • [Journal Article] 立命館キャンパスアジア・プログラム生はどのように マルチリンガルに育ったのか -移動キャンパス2年目終了後の自己評価にもとづく言語能力・言語使用状況2020

    • Author(s)
      湯川笑子・清田淳子
    • Journal Title

      母語・継承語・バイリンガル教育(MHB)研究

      Volume: 16 Pages: 印刷中

    • Peer Reviewed
  • [Presentation] 立命館キャンパスアジア・プログラム学生はどのようにマルチリンガルに育ったのかーカリキュラム、成果、意義2019

    • Author(s)
      湯川笑子・清田淳子・庵逧由香
    • Organizer
      異文化間教育学会第40回大会

URL: 

Published: 2021-01-27  

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