2017 Fiscal Year Research-status Report
グローバル化社会における国際行政法と国家-国際法学、行政法学、抵触法学の協働
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16K03318
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Research Institution | Yokohama National University |
Principal Investigator |
柳 赫秀 横浜国立大学, 大学院国際社会科学研究院, 教授 (90220516)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
間宮 勇 明治大学, 法学部, 専任教授 (00202333) [Withdrawn]
伊藤 一頼 北海道大学, 公共政策学連携研究部, 准教授 (00405143)
寺田 麻佑 国際基督教大学, 教養学部, 准教授 (00634049)
小林 友彦 小樽商科大学, 商学部, 教授 (20378508)
宮野 洋一 中央大学, 法学部, 教授 (30146998)
山本 良 埼玉大学, 教養学部, 教授 (30272024)
猪瀬 貴道 北里大学, 一般教育部, 准教授 (70552545)
小寺 智史 西南学院大学, 法学部, 准教授 (80581743)
石井 由梨佳 防衛大学校(総合教育学群、人文社会科学群、応用科学群、電気情報学群及びシステム工学群), 人文社会科学群, 講師 (80582890)
児矢野 マリ 北海道大学, 法学研究科, 教授 (90212753)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | 国際行政法 / グローバル行政法 / グローバル時代 / 国際公益 / 協力の国際法 |
Outline of Annual Research Achievements |
科研費2年目の去年度は、通常の文献講読会以外に、国際法学会の公募パネルの実施、国際行政法と関係のあるGlobal Administrative Law Projectの創始者であるKingsbury教授招聘研究会、そして、去年11月末日に逝去した研究分担者の間宮勇教授の偲ぶ会を国際経済法研究会と合同で2018年2月23日に明治大学駿河台キャンパスで行った。これらの企画のために通常の研究会は3月28日と、公募セッション準備研究会とかねて開いた7月15日の研究会の2回になった。 9月6日の国際法学会の公募セッションは、「グローバル時代の国際法における国際行政法アプローチの今日的意義」のタイトルの下で、研究代表者の柳が企画責任及び座長を務め「企画趣旨」を述べてから、研究分担者の石井由梨佳、雨野 統、猪瀬 貴道がそれぞれ国際刑事、国連安保理及び投資関連の報告を、研究分担者の小林友彦と神戸大学教授興津征雄がコメンテーターを務めた。本研究会の応募が採択され多くの国際法学会の会員の前でセッションを披露し認知を勝ち取ったことは大きな収穫であったといえよう。 11月24日には「キングズベリー教授とGlobal Administrative Lawについて論ずる」というタイトルでニューヨーク大学のベネディクト・キングズベリー教授を東京に招いて、Global Administrative Lawの概要と課題について講演していただき、研究分担者の宮野洋一、神戸大学の興津征雄教授及び大阪大学の内記香子准教授が討論者の役を務めた。 研究分担者の間宮勇教授の急な逝去を受けて国際経済法研究会と合同で研究会を行い、終了後ささやかな偲ぶ会を行った。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
1.現在まで順調に予定したドイツ語の教材を講読してきた。 2.それから国内法から国際行政法を研究する方々の招待は順調に進んでいる。 3.特に国際法学会の公募セッションは、本科研グループの存在や活動内容を世に知らしめる契機となった。 4.各研究メンバーが、それぞれの専門分野において国際共同体が領域性を克服した度合い、あるいは、共通の利害関係の凝集した度合いという問題を中心に検討することになっているが、思っている以上に進んでいる。最後の年である2018年度はその意味で過去と明日をつなげる学術的に重要な年となろう。
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Strategy for Future Research Activity |
1.科研費最後の年の今年度は、現在若干残っている講読分量を2回の研究会で読み終える。 2.今回の科研費と前回の科研費を合わせた総括の意味を込めて「国内法研究者招待シンポジウム」(12 月中旬予定)を東京で開催する予定である。そのために、国際私法・国際行政法・関連分野の専門家を複数名招いて、国際法の立場から国際行政法を扱ってきた本研究会の構成員たちと有意義な「対話」が行われることを期待している。 3.可能ならヨーロッパから国際行政法の専門家を招いて話を聞き議論する場を設けることを考えている。 4.去年度国際法学会で実施した公募セッションの結果、報告した分担者2名の原稿が国際法外交雑誌に掲載されることが決まったことに伴い、企画責任兼座長の柳、報告者の1人である雨野、そして、コメンテーターの興津の3人は東京大学中谷教授が主宰している雑誌『国際法研究』に3本の論稿を掲載することが決まっている。 5.残りの研究分担者たちにはそれぞれの分野における「国際行政法についての実証研究」の成果を取りまとめてもらい、何らかの形で世に出せるよう努めるつもりである。
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Causes of Carryover |
主な理由は、研究代表者の管理する金額が余ったからである。それは、まず、海外からの招聘者の旅費が、Business classでなく、prime economyで済んだことと、友人宅に泊まったので宿泊費が発生しなかったことと、次に、研究代表者があまり個人的に消化しなかったことにある。 余ったお金は、次年度のシンポジウムや海外からの招聘に回す一方、研究代表者の備品購入に充てる計画である。
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Research Products
(14 results)