2016 Fiscal Year Research-status Report
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16K03592
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| Research Institution | Hiroshima University |
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Principal Investigator |
西埜 晴久 広島大学, 社会科学研究科, 教授 (20305410)
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| Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
各務 和彦 神戸大学, 経営学研究科, 准教授 (00456005)
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| Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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| Keywords | 所得分布 / 経済統計 / 時系列 |
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| Outline of Annual Research Achievements |
日本経済の不平等度を日本の総務省統計局が作成している家計調査データを用いてモデル化することを行った。家計調査のデータのうち、分位データを用いた。また、5分位のデータを使う際に対数正規分布が2パラメータの分布のなかで当てはまりが良いことを確認したので、対数正規分布を用いた。そこで、家計調査の分位データの時系列から計量モデルを構築し、不平等度の変動を捉えることを試みた。また時系列モデルの推定を行った。不平等度の変動がどのような原因で引き起こされるかを追求することが、今後の研究課題になるだろう。
また、所得分布を推定する研究についても、一般化ベータ分布のようにパラメータが多い分布を用いて、分位データに基づいて所得分布の推定を行っている。複雑な分布を用いることで分布を柔軟に推定することで、分布のどの部分が変化したかを調べることができると考えている。本研究で提案しているベイズ的な推定手法を、従来の研究で用いている手法とその推定のパフォーマンスで比較することを行った。そして、本研究で提案している推定手法が有用であることが確認できたと考えている。実際に日本および米国の所得データを用いて所得分布の推定を行い、分布の変化の度合いを調べることができた。
これらの研究は、国際学会を含むいくつかの学会において研究報告を行った。これらの研究報告によっていくつか有益なコメントが得られた。たとえば、時系列モデルの構築においては、トレンドなどの外生変数加えてはどうかというサジェスチョンである。こうしたコメントも今後の研究に取り入れて進めていく予定である。
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| Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
研究代表者が職場を移動したことで、新しく研究環境を組み立てることに時間を要してしまったことと、前の職場での講義負担もあったため、研究に振り向ける時間が予定に比べてあまり多くはなかったため、予定よりは少し遅れている。
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| Strategy for Future Research Activity |
日本における経済の不平等度について、その変動を記述するモデル分析を行う。時系列的な変動の要因分析を行えるかを検討する。また、本年は海外の学会で積極的に報告を行い、また、当該分野の研究が盛んな大学を訪問することを計画している。
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| Causes of Carryover |
差額は小さく、単に厳密に使い切ることが出来なかったためである。
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| Expenditure Plan for Carryover Budget |
差額については、金額が小さいこともあるので、次年度に使用する。
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