2017 Fiscal Year Research-status Report
コンテンツビジネスのグローバル・シナジーに関する実証研究
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16K03844
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
岡田 美弥子 北海道大学, 経済学研究院, 准教授 (30333587)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | コンテンツ / グローバル / 事業システム |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は,コンテンツビジネスにおけるグローバル・シナジーを生み出すための事業システムを解明することである.具体的には,日本のコンテンツの中で国際競争力をもつマンガビジネス(作品を軸に連動するコミックとアニメ,キャラクター商品などの事業)を対象に,これらの事業間関係からどのようにグローバルなシナジーが生み出されるのかを明らかにすることである.研究期間の前半では(1)コンテンツの制作や流通のデジタル化に伴う事業システムの変革を解明し,後半では(2)進出国市場の多様性に適応しながら,国際間の事業間調整を行う事業システムが生み出すグローバル・シナジーのメカニズムを明らかにする予定である. 平成29年度は,コミックとアニメの国際展開に関する調査を行った.コミックやそこから派生するキャラクター商品事業を展開する日本の大手出版社は,欧米とタイに対して積極的な事業展開を行っており,各国での事業展開が複数の出版社(一部,小売業も含む)によるアライアンスであることが明らかになった.具体的には,資本関係のある出版社2社が子会社を設立している米国,この米国子会社が,日本のコンテンツを販売していた欧州企業を買収し子会社化して事業展開を行うフランスとドイツ,日本の大手出版社4社とコンテンツ関連の小売業が合弁会社を設立したタイというように,アライアンスによる事業展開のパターンも,国よって異なっている.このように,海外における日本のマンガ関連の事業が,作品を軸に1業種1社で構成されたチームで展開される国内事業とは異なり,複数企業のアライアンスで展開されていることは,シナジーを生み出す仕組みが国内外で異なっているという発見事実である.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
平成29年度に単著を刊行したため,予定していた海外調査の一部しか実施することができず,予定よりやや遅れている状況である.
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Strategy for Future Research Activity |
第1に,平成29年度に予定していた海外調査の遅れを取り戻すこと,第2に,平成29年度の調査で明らかになった,国内外での事業展開の違い,特に同業種に属す複数の企業あるいは異業種も含めた多数の企業による海外事業のアライアンスが,どのようにシナジーを生み出しているのかについての分析を進めることが,平成30年度の課題である.
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Research Products
(3 results)