2019 Fiscal Year Annual Research Report
Research on the development of a practical social work model of reasonable accommodation for students with disabilities
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16K04188
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Research Institution | Tokai University |
Principal Investigator |
長沼 洋一 東海大学, 健康学部, 講師 (60558881)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
長沼 葉月 首都大学東京, 人文科学研究科, 准教授 (90423821)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | キャンパスソーシャルワーク / 障害学生 / 修学支援 / チェックシート / ディスアビリティ / ガイドブック |
Outline of Annual Research Achievements |
本調査では、ICFの「活動」と「参加」の側面から、幅広く学生の抱えるディスアビリティと支援策について明らかとすることを目的としている。本年度は、2018年度の学生調査データから一般学生と修学支援を必要とする学生の差のみられた項目を因子分析し、I基本スキル、II重要な困りごと、III集中・聴覚に関すること、IV視覚・回避に関すること、の4下位尺度及びスキル合計得点、困難合計得点からなるチェックシートを作成した。「基本のスキル」は他者とのコミュニケーションや課題の遂行など大学生活に「参加」するために必要なスキルを反映しており、「重要な困りごと」は自傷や噂話、生活障害など「参加」を妨げる重要な困りごと、「集中・聴覚」は集中力や聴覚に関連した「活動」の妨げ、「回避・視覚」は本人の回避傾向や視覚に関連した「活動」の妨げを反映している。WHODAS得点との相関もみられ、一定の妥当性を確認した。 次いで、障害学生への支援を提供しているソーシャルワーカーへのインタビューを行い、ディスアビリティに注目した修学支援体制の整え方について具体的なノウハウを確認した。また、チェックシートの有用性についても尋ねた。チェックシートは具体的な場面に即した設問項目ではなく、診断を付すものでもないため、むしろ日常業務の中では気づきにくい本人の困難さを発見し、本人自身にも再検討を促すのに有用であるという意見が得られた。またディスアビリティに注目した支援を行う際にもまずは教職員の理解を得ることが重要であるため、教職員が障害種別や診断ではなくディスアビリティや支援に関する理解を深められるような資料が必要であるという示唆を得た。それらを踏まえて、最終的な「障害学生修学支援ソーシャルワークハンドブック」を作成した。 なお、当該年度の上半期は研究代表者及び研究分担者が育児休業を取得しており研究成果発表の機会を得られなかった。
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Research Products
(2 results)