2018 Fiscal Year Annual Research Report
Globalization of teacher education: Empirical research on educational outcomes of global education
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16K04476
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Research Institution | Shimane University |
Principal Investigator |
香川 奈緒美 島根大学, 学術研究院教育学系, 准教授 (80622399)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
百合田 真樹人 独立行政法人教職員支援機構(次世代教育推進センター調査企画課), 次世代教育推進センター, 上席フェロー (40467717)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | 国際教育 / グローバル化 / 教師教育 / 教育効果 |
Outline of Annual Research Achievements |
急速にグローバル化の進む社会において、教育実践を担う教師自身が、グローバルなものの見方や考え方を修得する必要性がある。研究者は、教育効果検証に関して先進的な国際研究機関が行う教育効果検証の方法論とその研究結果活用方法について調査分析をおこなった。また、国内の教員養成課程に所属し、国際教育活動に参画した学生の意識調査をもとに、教員養成教育で求められる学びの形成に有効と考えられる我が国の学生の学びとその学びを形成する活動要素を抽出した。国際教育プログラムの構成と教育方法、さらにはその教育効果測定の方法をについて成果発表を行った。例えば、履修する国際教育のカリキュラム目標に親和的な目的をもつ履修生への教育的効果は、英会話や他国の状況の見学研修を目的とする履修生よりも有意に高かった。本研究は、米国大学との協働学修を介した価値相対化の経験を、批判的省察につなぐことで、グローバル化社会の多元化する価値に応答する教師の育成を目的とした国際教育を調査対象とした。調査結果は、すべての履修者が学びを実感しているという結果を示していた。しかし、特にカリキュラムが設定する目的に親和的な履修目的をもつ履修者の学びの質は、そうでない履修者群よりもより具体的で高次の水準で学びの有意性を実感していた。 こうした結果は、国際教育の教育的効果の最大化に求められる最低要件は、その他の教育実践に求められる要件と共通することを示す。有効な教育実践の3要素である、教育目標、実践上の工夫、教育評価(図2)は、国際教育カリキュラムの設計と実践においても同一である。この点において、教員養成・教師教育に求められている「国際的な素養をもつ教師の育成」を目的とした国際教育は、教員養成・教師教育のカリキュラム体系を補完し、目的を学習者と共有し、その教育的効果を検証することが不可欠である。
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Research Products
(5 results)