2016 Fiscal Year Research-status Report
PLCの創出をめざした授業研究のための協働的支援システムの構築に関する実証的研究
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16K04490
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Research Institution | Teikyo University |
Principal Investigator |
中田 正弘 帝京大学, 教職研究科, 教授 (20527345)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
坂田 哲人 帝京大学, 高等教育開発センター, 助教 (70571884)
町支 大祐 青山学院大学, 情報メディアセンター, 助手 (40755279)
脇本 健弘 横浜国立大学, 教育人間科学部, 講師 (40633326)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | PLC / 校内研修 / 教育委員会との協働 |
Outline of Annual Research Achievements |
本年度は、研究実施計画に基づき2つの研究に取り組んだ。 1点目はPLCの創出にかかる海外調査の実施である。9月にはオランダ・アムステルダムの学校及び教育機関を訪問し学校の教員研修、教員の個人研修を支援する組織への調査を実施した。結果、学外組織による学校や教師の研修支援の取り組みが把握できた。また3月にはスウェーデンストックホルムにおいて基礎学校及び特別支援学校、ストックホルム大学を訪問し、学校を基礎とした教員研修及び教員養成に係る大学との協同について調査を行った。結果、学校においては教師間のベストプラクティスの交流というコミュニケーションを基礎とした研修の実態を把握することができた。 2点目には、教育委員会と協働した授業研究支援のためのネットワーク構築について検討し、取り組みを進めた。具体的には東京都日野市教育委員会と協働し、児童生徒の学ぶ力の向上を目指した委員会を設置し、アクティブラーニングなどの教育方法やリフレクションの手法、授業研究改善の方法等を提供することを通じて、学校の研究体制を支援する取り組みを進めてきた。さらに市内全教員を対象としたPLC及び創出の状況に関する調査及び提供したワークショップ等に関する効果測定を実施し、その課題点や改善点等を検討し各学校にフィードバックするとともに、本結果については3月に日本教育工学会において提案した。また3月には、外部への発信の一環として、市内全教員を対象に、今年度の取り組みを報告する会を教育委員会との協働により帝京大学にて開催した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
おおむね順調に進行している。ただし海外調査結果の分析、提供したワークショップ等の効果測定に基づく改善策等の検討等についてはまだ十分な成果が得られておらず、引き続きの研究課題となっている。
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Strategy for Future Research Activity |
研究2年目にあたる今年度は、連携する東京都日野市立学校の研究支援を、教育委員会との協働により進めていくことにある。具体的には、すでに形成している中学校区を単位とした研究コアチームのそれぞれに対して科研チームのメンバーが関与・支援する緩やかなネットワーク構想によりPLC創出の手立てを探ることにある。その結果については、秋以降にヒヤリング等を通じて実施する予定にしている。さらに3月には帝京大学にてその成果課題を整理し、外部へ発信する会を開催する予定にしている。 また、海外調査結果に基づき、PLC創出に果たす授業研究及び研究者の役割等について検討し、定義していく。
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Causes of Carryover |
3月のスウェーデンにおけるPLCに関する調査に研究分担者の1名が事情により参加できなかったことなどによる。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
連携教育委員会及び学校とのPLC創出に係る実践及び研究成果の外部への発信(北欧教育学会:ノルウェー)への参加において使用する予定である。また、PLC創出に係る質問紙調査を実施する予定にしている。
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Research Products
(4 results)