2016 Fiscal Year Research-status Report
不登校生徒に対する ICT を利用した遠隔ものづくり学習に関する研究
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16K04702
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Research Institution | Oita University |
Principal Investigator |
市原 靖士 大分大学, 教育学部, 教授 (20572837)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
中原 久志 大分大学, 教育学部, 准教授 (00724204)
森山 潤 兵庫教育大学, 学校教育研究科, 教授 (40303482)
島田 和典 大分大学, 教育学部, 准教授 (50465861)
宮川 洋一 岩手大学, 教育学部, 准教授 (70552610)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | 中学校技術・家庭科 / ものづくり / 不登校 / ICT / 遠隔教育 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は,不登校生徒(別室登校生徒も含む)に対する ICT を用いた遠隔「ものづくり」 教育について実践的に検証し,その学習活動のフレームワークを構築することである。 ICT を用いた遠隔「ものづくり」教育の中で形成される特有な環境下でのコミュニケーションによるハード並びにソフトウェア環境や指導方法の問題点を明らかにし,不登校生徒のための「ものづくり」教育のよりよい学習システムを構築する。そのために授業展開,学習形態,学習題材, 教師のかかわりや生徒個別のポートフォリオ活用による学習の振り返り,相互評価など包括的学習システムを開発する中で実践的に検証を行い,その有用性を検討する。不登校生徒は、通常授業に参加することができない状況にあり各教科の学習内容について学習保証されていない状況である。国語、数学、理科、社会、英語などの教科は学習プリントなどで補完することができるが、実習教科では、その点が不十分である。特に、技術分野では特殊な道具や工具を使用するため、不登校生徒にとって経験する場面もない。それに加え危険な作業も伴うため適切な指導者のもとに実習や実技を行わないと様々な問題が起こる可能性があり、その点についても同時に検討する必要があると考える。具体的には、半田ごてや回路計など普段の生活では使用することのない工具を利用することで検証する予定である。また,「ものづくり」教育を通した不登校生徒の自主自立,自己効力感やコミュニケーション力の向上について検証する。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
中学校における不登校の現状把握、ICTを活用した遠隔授業の環境整備等の準備ができており概ね予定通り順調に進展していると考える。
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Strategy for Future Research Activity |
現在、予備調査的に大学生を対象とした擬似的遠隔授業を実施しどこまでものづくりが可能であるかの検証をしている。また、不登校生徒とそれ以外の生徒とのコミュニケーション能力の違いに着目し調査をする準備中である。研究を遂行する上での課題としては、不登校生徒との接触やつながり等個人情報や本人との意志の尊重など一般の生徒との取り組みとは別に様々な問題点があり注意深く検討し実施しなければならない点があげられる。
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Causes of Carryover |
予定していた海外での学会および海外、国内でのフィールドワークについてスケジュールの都合で参加できなかったため。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
昨年度、参加できなかった海外での学会に参加し研究発表を行う予定である。
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Research Products
(2 results)