2018 Fiscal Year Annual Research Report
Constructing a bottom-up learning model for elementary school English education on the basis of the language acquisition theory
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16K04763
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Research Institution | Hyogo University of Teacher Education |
Principal Investigator |
菅井 三実 兵庫教育大学, 学校教育研究科, 教授 (10252206)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
辻 幸夫 慶應義塾大学, 法学部(日吉), 教授 (10207368)
八木橋 宏勇 杏林大学, 外国語学部, 准教授 (40453526)
金丸 敏幸 京都大学, 国際高等教育院, 准教授 (70435791)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | 小学校英語 / 身体語彙 / 比喩的拡張 |
Outline of Annual Research Achievements |
最終年度の主な活動内容は、本研究課題の成果を検証する試みとして、小学校において実践研究授業を行うものであり、その1つを報告する。本実践研究授業は、5年生のクラス(児童数21名)で、担任の教諭によって行われた。本授業の目的として設定したのは、(1)英語の身体ことばをいくつ覚えたか。(2)身体ことばが身体以外にも使われることがわかったか、(3)英語はカタカナ語の中にあってすでに使っていたことがわかったかという3点であった。本授業は全体として45分で、4つのパートで進行した。 パート1では、全身の身体語彙が英語で提示された。具体的には、全身図を提示しながら hair, head, face, eye, nose, ear, lips を示した上で、部分図により finger, thumb, nail を提示した。このとき、「日本語で言うと、指は何本ありますか」という問いに対し、10本20本という反応が見られた中で、「英語で finger は8本しかありません」と説明し、親指と足の指に別の名前がつけられていることを説明した。パート2は、身体ことばの入った外来語を探す活動を行った。班に分かれて話し合いを行った上で、クラス全員で検討していった。パート3は、英語の身体語が身体でないところにも使われる比喩的拡張の事例を示し、mouth of a bottle(瓶の口)や hand of a clock(時計の針)などのように身体の一部が別のものに使われる例を挙げた。最後のパート4は振り返りの時間としたが、その感想を見ると、初めて学ぶ内容であったにもかかわらず、視覚資料を多用した平明な授業構築であったことが奏功し、英語の知識を深めるのに有用であったように思われる。 全体の結論として、今回の実践授業は、本研究課題の成果が一般的な小学校に十分に適応可能なことを示唆するものであった。
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Research Products
(5 results)