2017 Fiscal Year Research-status Report
πΔの光生成を用いた陽子と中性子の中の反クォーク構造の研究
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16K05379
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
郡 英輝 大阪大学, 核物理研究センター, 特任講師(常勤) (40448022)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | 中間子生成 / フォトンビーム / バリオン / ビーム非対称度 / 断面積 / クォーク |
Outline of Annual Research Achievements |
陽子標的からのπΔ生成反応に関しては、γp -> π-Δ++ 反応データの微分断面積とフォトンビーム非対称度の最終結果を出し、2018年1月24日にPhysical Review Letters 誌に論文を投稿して、4月2日に出版を認められ、5月初めに出版予定である。H. Kohri et al. (LEPS collaboration) Physical Review Letters (2018)。 同じくγp -> π+n 反応データに関しては、微分断面積とフォトンビーム非対称度の最終結果を出し、2018年1月22日にPhysical Review C 誌に出版して結果発表を行った。H. Kohri et al. (LEPS collaboration) Physical Review C 97, 015205 (2018)。 また、指導している台湾国立中央大学の学生S.H. Shiu 君と一緒にデータ解析を行っていた γp -> K+Λ, K+Σ0 反応データも最終結果を出し、2018年1月31日にPhysical Review C 誌に出版発表した。S.H. Shiu, H. Kohri et al. (LEPS collaboration) Physical Review C 97, 015208 (2018)。 2017年8月22日に、アメリカ サウスキャロライナ州立大学で行われたNSTAR2017国際会議において、π-Δ++、π+Δ0 反応の最終結果の発表を行った。また、2017年9月28日に、スペイン サラマンカ大学で行われた、HADRON2017国際会議においても、π-Δ++、π+Δ0 反応の最終結果の発表を行った。 中性子標的からのπΔ生成反応に関しては、実験データ収集が予定よりも遅れている問題があるが、今年度はそれを補って余りある物理結果を出すことができた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
陽子標的の結果に関しては、現在γp->π+Δ0反応のデータ解析の最終段階に来ており、論文発表までは半年程度必要です。また、中性子標的に関しては、偏極フォトンビームと偏極HD標的を用いた実験の準備を最優先して進めているために、実験データ収集がやや遅れている状況です。
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Strategy for Future Research Activity |
偏極フォトンビームと偏極HD標的を用いた実験の準備のために、中性子標的からのπΔ生成反応の実験データ収集がやや遅れているが、できるだけ早く偏極HD標的の実験準備を終了して、両方の実験データが収集できるように進めていきたい。もし、中性子標的からの実験データ収集が不可能になった場合でも、これまで収集したデータを解析して結果を論文として発表できるように、頑張って進めていきたい。
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