2018 Fiscal Year Annual Research Report
Research and design development of space actuator using spherical ultrasonic motor
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16K06060
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Research Institution | Kisarazu National College of Technology |
Principal Investigator |
大橋 太郎 木更津工業高等専門学校, 電子制御工学科, 准教授 (20259823)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
西澤 宇一 東京農工大学, 工学(系)研究科(研究院), 産学官連携研究員 (80553221)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | 設計工学 / アクチュエータ / 宇宙空間 / 圧電素子 |
Outline of Annual Research Achievements |
科学の進歩に伴い国内外で宇宙開発が活発におこなわれている.人工衛星や国際宇宙ステーションなどの宇宙機の姿勢制御にはスラスタが用いられている.運用後の宇宙機がスペースデブリにならないように,大気圏へ再突入させ焼却する方法や高高度へ軌道を修正する方法が提唱されており,廃棄の目的でもスラスタが用いられている.現在多くの宇宙機のスラスタは向きが固定されているため,宇宙機に複数個の設定が必要でペイロードを圧迫している.本研究では,スラスタの向きを自由に可変でき,複数個あるスラスタの機能を1つにまとめられ,少ない個数で冗長性を持たせることができる宇宙用多自由度アクチュエータ「球面超音波モータ(SUSM:Spherical Ultrasonic Motor)」を研究し,設計開発することである.
2013年に打ち上げられたイプシロンロケットの衛星搭載環境の設定としてJAXAでは,準静的加速度,正弦波振動,音響,衝撃,ランダム振動を挙げている.
最終年度は,作成した宇宙用SUSMを宇宙空間で利用するためには,ロケット打ち上げ時に受ける機械的環境を満たす必要があるため,耐振動性と耐衝撃性の評価をおこなった.作成した宇宙用SUSMの固有振動数を算出し,打ち上げ時の振動が宇宙用SUSMに及ぼす影響を明らかにした.そして,耐振動性の評価として,一般的にロケット打ち上げ時の評価試験に用いられる準静的加速度,正弦波振動,ランダム振動による加振実験をおこなった.また,耐衝撃性の評価として,宇宙用SUSMに重力加速度の 20 倍から 40 倍の加速度が加わったことを想定した加振実験をおこなった.
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