Database and Measurement of the Reynolds Stress in Turbulent Premi8xed Flames

2022 Fiscal Year Annual Research Report

• Project/Area Number: 16K06136
• Research Institution: Tokyo Metropolitan College of Industrial Technology
• Principal Investigator: 古川 純一 東京都立産業技術高等専門学校, ものづくり工学科, 名誉教授 (70173523)
• Co-Investigator(Kenkyū-buntansha): 齋藤 博史 東京都立産業技術高等専門学校, ものづくり工学科, 准教授 (40401450) ; 橋本 英樹 神戸市立工業高等専門学校, その他部局等, 准教授 (80383488)
• Project Period (FY): 2016-04-01 – 2023-03-31
• Keywords: 燃焼 / 乱流予混合燃焼 / レーザ流速計 / レイノルズ応力 / せん断成分

Outline of Annual Research Achievements

本研究では，現象を適切に記述した乱流燃焼モデルを構築し，乱流燃焼のLarge Eddy Simulationの予測精度の向上に資するために，信頼性の高い実験データを蓄積することを目的として，3次元のレーザ流速計を使用して乱流火炎帯における流れのようすを詳しく調べた．その結果，以下のような結論を得た．
1）ガス流速のバーナ半径方向成分は，未燃焼混合気の流速と燃焼ガスの流速からなるbi-modalな分布となるために，レーザ流速計により記録されたガス流速を未燃焼混合気と燃焼ガス流速に分離してconditionedな計測をすることは必須である．これを怠ると，特にガス流速のバーナ半径方向成分は，平均流速，速度変動のRMS値ともにあり得ない値となり，重大な誤解を招くことになる．
2）乱流燃焼場におけるレイノルズ応力のせん断成分の計測には，少なくとも数万個程度のサンプル数が必要である．
3）火炎反応帯における発熱は熱膨張を引き起こし，火炎片の前後で流れが加速される．火炎片が流れに対して傾いているために，燃焼ガス流はバーナ半径方向，バーナ接線方向およびバーナ軸方向に加速される．その結果，流れのようすは非燃焼時とは著しく変化する．燃焼ガス流速のバーナ軸方向成分の分布が平坦になり，バーナ壁近傍の速度境界層が消滅する．速度勾配はほとんどゼロとなり，レイノルズ応力のせん断成分は激減する．
4）流れに対する火炎片の傾きはランダムであるために，火炎片の前後における流れの加速により乱れは非等方性の強い乱れとなる．すなわち，燃焼ガス流速のバーナ半径方向成分とバーナ軸方向成分の間には相関がなくなる．その結果，バーナ半径方向成分の速度変動とバーナ軸方向成分の速度変動の積の平均は相殺して，ほとんどゼロとなる．