2018 Fiscal Year Annual Research Report
Research on biological deodorization of MVOCs during fertilization process of sewage sludge
Project/Area Number |
16K06554
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Research Institution | Prefectural University of Hiroshima |
Principal Investigator |
西村 和之 県立広島大学, 生命環境学部, 教授 (00261595)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
崎田 省吾 県立広島大学, 生命環境学部, 准教授 (80398099)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | バイオマスの利活用 / 適正処理 / 臭気除去 |
Outline of Annual Research Achievements |
小規模な有機性肥料化施設におけるMVOCsの発生挙動の把握とMVOCsの生物脱臭プロセスの確立を目指して,肥料化過程におけるMVOCs濃度と微生物叢との関係をGC/MS/MSと分子生物学的手法により解析するとともに,生物脱臭措置内でMVOCs除去に関与する微生物を単離・同定とその特性の解明を試みた。発酵処理過程で検出されたMVOCsは、副資材によって大きな違いは認められないものの、副資材が異なると発生するMVOCs濃度に2倍程度の差が生じ、その違いは生分解性の有機物量の差によることが示唆された。発酵槽内の微生物叢は、発酵が進んでもあまり変化が見られない場合がある一方、微生物叢の多様性が大きく変化する場合があった。この様なMVOCsの発生や微生物叢の変遷に影響を及ぼす肥料化プロセスの要件は、有機物の質や量と通気量であった。プラスチック担体を有する生物脱臭塔内から60℃の温度条件で32株の好気性微生物を単離した。得られた菌株の80%以上はFirmicutesに属し残りの20%がそれぞれActinomycetalesとPseudomonadalesに属していた。一方、担体付着物と塔内液中の微生物叢を次世代シーケンスで解析すると、担体付着物の微生物はBurkholderialesやXanthomonadalesなどProteobacteriaに属する菌種が53%でありGemmatalesやPirellulalesの様なPlanctomycetesに属する菌種の優占順位が34%と高く、菌株として単離したActinomycetalesに属する菌種は6%と3番目の優占順位であった。このことから、生物脱臭塔内におけるMVOCsの除去は、単純には単離・取得が難しい微生物種が担っている可能性が示唆された。
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Research Products
(1 results)