2018 Fiscal Year Annual Research Report
Development of a high-frequency induction heating using mechanical rotation for centrifugation at high temperature
Project/Area Number |
16K06805
|
Research Institution | Japan Atomic Energy Agency |
Principal Investigator |
小野 正雄 国立研究開発法人日本原子力研究開発機構, 原子力科学研究部門 原子力科学研究所 先端基礎研究センター, 研究副主幹 (50370375)
|
Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2019-03-31
|
Keywords | 高周波加熱 / 機械的周波数 / 遠心加熱 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では、遠心力印加時の遠心機ロータの高速回転運動に着目し、静磁場中で非磁性の遠心機ロータを高速回転させることで内包試料のみ誘導加熱して、遠心力印加と高温加熱を両立させる前例のない高温遠心システムの実現を目指している。 H30年度は、高速回転システムと、電磁石を組み合わせた高周波遠心加熱装置を製作し、当該システムを用いて高周波遠心加熱における回転と磁場の温度依存性測定を行った。 電磁石には、株式会社テスラ製の光学用電磁石(TM123-6520T15B、最大磁場1.2T)、高速回転システムには、JEOL製ベンチスピナー(NM-02570SB8、最高回転速度8kHz)を用いた。電磁石の磁極間隔は20mmであり、この磁極間に外径19.5mmの高速回転システムを配置して回転軸に対して垂直に磁場を印可する仕様とした。外径8mmの円筒状の試料カプセルは回転ローターを兼ねており、内部に外径6mmの円柱状の試料を封入し、空気軸受でカプセルを浮かした状態でカプセル片端にある羽根車を圧縮空気で回転させて高速回転を発生させる仕様である。 羽根車部には、回転軸延長線上から目視可能な観察孔を設け、内部の試料を観察できる状態としており、今回はこの観察孔から非接触温度計測を行った。温度校正は、試料端に貼付けた温度指示薬を観察することで校正した。 高い放射率が得られる黒色酸化皮膜を容易に作りやすく、かつ、8mmベンチスピナーで8kHzまでの安定な高速回転の実績のある試料としてガドリニウムを用いた高周波回転加熱実験を行った。磁場強度と回転速度の2乗に比例する試料の温度上昇が確認できた。今回の条件では、最終目標温度である1,000℃に試料温度を到達させるのに必要な磁場強度は、高周波加熱と云える3kHzの場合で0.75T、回転速度4kHzの場合で0.6Tと見積もられた。
|