2018 Fiscal Year Annual Research Report
Screening and characterization of microorganisms for the production of hydroxytyrosol
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16K06878
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Research Institution | Tokyo University of Science |
Principal Investigator |
古屋 俊樹 東京理科大学, 理工学部応用生物科学科, 講師 (20367064)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
木野 邦器 早稲田大学, 理工学術院, 教授 (60318764)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | 生体触媒 / 微生物変換 / 微生物探索 / 有用物質合成 / ヒドロキシチロソール |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では、オリーブ由来の有用生理活性物質であるヒドロキシチロソールを、2-フェニルエタノールから合成可能な微生物を探索し、取得した微生物をヒドロキシチロソール生産に応用することを目的としている。一昨年度および昨年度の研究を通して、当該活性を示す微生物を発見し、さらに培養条件等を検討してチロソールおよびヒドロキシチロソールを効率的に合成可能な手法を確立している。 本年度は、取得した微生物の水酸化機能を分子レベルで明らかにするために、2-フェニルエタノール水酸化酵素の精製を試みた。トルエンを炭素源として培養した当該微生物の菌体をリン酸カリウム緩衝液50 mM (pH 7.0)に懸濁後、超音波破砕および遠心分離により得られた上清を回収し、カラムクロマトグラフィーにより2-フェニルエタノール水酸化酵素の精製を試みた。DEAE TOYOPEARL 650SおよびHiprep Butyl Fast Flow 16/10を用いることで2-フェニルエタノール水酸化酵素に対する候補タンパク質を部分精製できた。これにより、目的酵素が約50 kDaのタンパク質と約25 kDaのタンパク質から構成されている可能性が示唆された。カラム精製後の候補タンパク質のN末端アミノ酸配列解析を行なったところ、15アミノ酸残基の配列を決定できた。このアミノ酸配列をクエリーとしてBLAST検索を行なったところ、相同性が高いタンパク質として非ヘム鉄ジオキシゲナーゼのβサブユニットが挙げられたため、目的酵素は非ヘム鉄ジオキシゲナーゼである可能性が示された。今後は、得られたアミノ酸配列をもとに、当該酵素をコードする遺伝子のクローニングを行なう予定である。
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