2018 Fiscal Year Annual Research Report
Identification of microRNA and epigenome abnormality in colorectal cancer based on molecular subtype
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16K07145
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Research Institution | Sapporo Medical University |
Principal Investigator |
能正 勝彦 札幌医科大学, 医学部, 講師 (10597339)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | 大腸癌 / microRNA / microRNA-31 / IL-6 / バイオマーカー |
Outline of Annual Research Achievements |
microRNAの研究においてはmicroRNA-31がBRAF遺伝子変異のある大腸癌で発現亢進がみられること。また抗EGFR抗体投与例を対象に従来の遺伝子変異解析にmicroRNA-31を加えることで、より正確なコンパニオン診断の実現が期待されることを世界に先駆けて報告した。また大腸癌以外の消化器腫瘍においては消化管間質腫瘍や直腸カルチノイドの生物学的悪性度の新規バイオマーカーとしてmicroRNA-196aやmicroRNA-885をそれぞれ同定することに成功した。さらにはアレイ解析を用いてmicroRNA-196bが膵癌組織の癌細胞で発現亢進し、不良な予後と相関すること。また膵癌細胞株を用いた検討ではmicroRNA-196bを抑制することで抗腫瘍効果が期待できることを報告。また胆道癌においてmiR-31はIL-6の発現を調節し、予後因子にもなりうることを報告した。 さらに今回、我々は大腸癌患者の血液を用いて、その超早期診断を目的としたmolecular classificationに基づいたmicroRNA発現解析を施行。その結果、miR-31は血中への分泌量は少ないためか非侵襲的分子診断方法としての利用は難しいと考えられた。また従来の分子標的薬剤にmicroRNA阻害薬を併用した新たなオーダーメイド治療の可能性についても検討したところBRAF遺伝子変異陽性の大腸癌細胞株では従来の抗EGFR抗体薬にその下流シグナルを制御するmicroRNA阻害薬を併用することで、抗腫瘍効果が得られた。以上の解析結果よりこれらのmicroRNAは将来的な分子診断、個別化治療への応用が期待される。
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Research Products
(7 results)