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2018 Fiscal Year Research-status Report

透明度により生息水深の異なる「中深度」サンゴ群集間のコネクティヴィティの解明

Research Project

Project/Area Number 16K07237
Research InstitutionUniversity of the Ryukyus

Principal Investigator

成瀬 貫  琉球大学, 熱帯生物圏研究センター, 准教授 (30398309)

Project Period (FY) 2016-04-01 – 2020-03-31
Keywords中深度サンゴ
Outline of Annual Research Achievements

水深 30~150mに存在するとされている中深度サンゴ類であるが、懸濁物が多いために暗い内湾環境では、水深15~20mの比較的浅い場所でも生息していることが分かってきた。湾口から湾奥まで5kmある西表島船浮湾に調査区を4区設置し、野外調査を行なっている。平成30年度に集中サンプリングを計画していたが、研究施設の小型船舶のエンジンに修理不能な故障が生じ、購入までに時間を要し、また、申請者が利き腕の指に怪我を負い、手術・療養をする必要があり、その間潜水による環境測定調査を実施できなかったため十分にサンプリングを行えなかったことから、対象サンゴの分布種の把握・分類の整理が遅れている。
各調査区では、中深度サンゴ類の生息環境において、濁度と水深、及び光合成有効放射量の関係より、中深度サンゴ類の暗所への適応について検証するため、環境計測を行なっている。これについては継続的にデータを得ており、今年度も計器の電池交換等を数回行う予定である。
透明度が高く深い場所の群集と、透明度が低く浅い場所の群集の種構成と遺伝的な交流の有無について調べることにより、環境間における幼生供給の可能性について検証し、中深度サンゴ類の保全に有効なユニットを探っている。これに関しては、すでに得られている標本を元に解析を進めているが、研究室メンバーの異動等により担当者が複数回変わることになったことと、サンプリングの遅れもあり、若干遅れているため、今年度重点的に進める必要がある。
中深度サンゴ類各種が環境によって保有する共生藻に変異については、まだ限られたサンプル数であるが多様な遺伝子型が見つかってきている。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

4: Progress in research has been delayed.

Reason

平成29年度までには各調査区でのセンベイサンゴ類のサンプル採集を終える予定であったが、水深の深い場所で作業を行うことができるダイバーの数に限りがあり、想定していたよりも時間がかかり、まだ終えられていない。さらに、平成30年度に研究施設の小型船舶のエンジンに修理不能な故障が生じ、購入までに時間を要し、また、申請者が利き腕の指に怪我を負い、手術・療養をする必要があり、対象サンゴの分布種の把握・分類の整理が遅れている。今年度は、調査員の安全を第一に考慮し、より時間をかけて調査を実施することにより、遅れを取り戻す予定である。
各調査区では、中深度サンゴ類の生息環境において、濁度と水深、及び光合成有効放射量の関係より、中深度サンゴ類の暗所への適応について検証するため、環境計測を行なっている。これについては継続的にデータを得ており、順調に進んでいる。
分子実験についても、研究室メンバーの異動等により担当者が複数回変わることになったことと、サンプリングの遅れもあり、こちらの作業にもウェートを割いて遅れを取り戻す必要がある。

Strategy for Future Research Activity

今年度は、まず各調査区でのセンベイサンゴ類のサンプル採集を重点的に行い、対象サンゴの分布種の把握・分類の整理を進めるのと同時に分子実験を行うことにより、遅れを取り戻すことになる。サンプリングには当初予定していた施設のボートは使えないが、代わりにゴムボート、あるいは傭船をして効率的に調査を行う。ただし、深場での作業になるため、調査員の安全を第一に考慮し、より時間をかけて調査を実施することにより、遅れを取り戻す予定である。
分子実験については、研究協力者のライマー准教授が中心に推進できる体制を整えており、サンプリングの後にすぐに作業をはじめて、遅れを取り戻す予定である。

Causes of Carryover

申請者が所属する研究施設の小型船舶を用いて環境測定調査を実施する予定だったが、エンジンに修理不能故障が生じ、購入までに時間を要したため、環境測定調査の日程が大幅に遅れた。また、申請者が利き腕の指に怪我を負い、手術・療養をする必要があり、その間潜水による環境測定調査を実施できなかったため、次年度使用額が生じた。
今年度は、調査に必要な小型船舶が使用可能になったため、計画の修正を試みる。具体的には、なるべく早い時期に調査などを行うことでサンプリングを早期に終了させ、その後につながる作業を早く進められるようにする。

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Published: 2019-12-27  

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