2018 Fiscal Year Annual Research Report
Chromatin remodeling factor ARIP4 regulates the cardiomyocyte differentiation
Project/Area Number |
16K07254
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
土屋 惠 大阪大学, 生命機能研究科, 特任助教(常勤) (00390691)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | 心筋分化誘導 / 心筋細胞 / クロマチン構造変換 / 心筋緻密化障害 |
Outline of Annual Research Achievements |
前年度までのES細胞を用いた心筋分化誘導系の解析結果において、クロマチン構造変換因子ARIP4の欠失または変異体の過剰発現依存的に心筋分化誘導因子群の発現が変化し、ARIP4が心臓発生の初期段階からクロマチン構造変換を介した機能により心筋分化を制御していることが明らかとなった。そこでARIP4のクロマチン上での制御機構を明らかにするために、まず初めにヒト培養細胞を用いてChIP-seqを行った。ゲノムワイドにARIP4の結合をみた結果、ARIP4は全ゲノムに対して約5000カ所の結合が見られ、それらの領域の80%以上がプロモーター領域に結合することが明らかとなった。この結果はARIP4がプロモーター領域において標的遺伝子の発現制御に関わっていることを強く示唆する。この領域でARIP4が心筋分化に関わる転写因子と共に発現制御を行っていることが予測されたため、さらに心筋特異的ARIP4ノックアウトマウスの胎児心臓組織を用いてRNA-seqを行った。野生型マウスの遺伝子発現と比較しARIP4標的遺伝子の候補を検索したところ、優位にNotch1シグナル経路の複数の因子の変動がみられ、Notch1シグナル経路に異常が生じていることが明らかとなった。この結果からARIP4が心筋分化の過程においてNotch1シグナル経路の制御を行っており,ARIP4の欠失によりそのシグナル経路に異常が生じる可能性が考えられる。さらに我々のARIP4ノックアウトマウスでは特に肉柱心筋の増殖が大きく障害されており、ARIP4の欠失により肉柱形成に重要な心内膜と心筋間の情報伝達を担うNotch1および Notch1関連因子の機能に異常が生じた結果と考えられる。今後培養細胞で見られた、ARIP4標的遺伝子のNotch1シグナル活性化への関与を検討するとともに、その発現制御の分子メカニズムを明らかにしていく。
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Research Products
(5 results)
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[Journal Article] Ad4BP/SF-1 regulates cholesterol synthesis to boost the production of steroids2018
Author(s)
Baba Takashi , Otake Hiroyuki , Inoue Miki ,Sato Tetsuya , Ishihara Yasuhiro, Moon Ju-Yeon, Tsuchiya Megumi, Miyabayashi Kanako , Ogawa Hidesato, Shima Yuichi , Wang Lixiang , Sato Ryuichiro , Yamazaki Takeshi , Suyama Mikita , Nomura Masatoshi ,Choi Man Ho, Ohkawa Yasuyuki, Morohashi Ken-ichirou
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Journal Title
Communications Biology
Volume: 1
Pages: 18
DOI
Peer Reviewed / Open Access / Int'l Joint Research
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