2018 Fiscal Year Annual Research Report
Preparation of 15N labled 1-deoxynojirimycin and evaluation of its absorption and organ migration
Project/Area Number |
16K07750
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Research Institution | National Agriculture and Food Research Organization |
Principal Investigator |
木村 俊之 国立研究開発法人農業・食品産業技術総合研究機構, 食品研究部門・食品健康機能研究領域, 上級研究員 (70355303)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
山岸 賢治 国立研究開発法人農業・食品産業技術総合研究機構, 食品研究部門, 上級研究員 (80355304)
仲川 清隆 東北大学, 農学研究科, 教授 (80361145)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | DNJ / 吸収、排出 / 組織蓄積 / 安定同位体ラベル |
Outline of Annual Research Achievements |
アザ糖である1-デオキシノジリマイシン(DNJ)は桑葉や大豆発酵食品などに含まれ消化管でαグルコシダーゼ阻害を示すことにより、食後の血糖値の上昇を抑制する。DNJは機能性表示食品の関与成分として認められているが、更なる科学的な安全性の検証が必要である。 本課題において、DNJに含まれる窒素原子を安定同位体の15Nにラベル化した15Nラベル化DNJを作成しそれを動物に経口摂取させることで、DNJの吸収、排出と組織への移行を明らかにした。7週齢のSDラットを12時間絶食後、水(対照区)を経口投与したのち、経時的にフンと尿を採取した。なお、試験期間中は水およびエサは自由摂取とした。対照試験後、3日間ウォッシュアウトし、次にDNJ水を経口投与し、対照区と同様にフンと尿を採取した(DNJ投与区)。その後、血液、各種臓器、と体を採取した。得られたフンと尿、各種臓器は全窒素定量の後、15/14Nの比を測定し、15Nラベル化DNJの回収率を求めた。その結果、フン、尿、臓器中の15Nの回収率は102%であった。尿においては0-5時間で15Nのほとんどが排出され24時間後には投与量の18%程度でプラトーに達した。フンでは尿におくれ0-5時間ではほとんど排出されず、5-10時間、10-24時間にかけ漸次15N が排出されたのち投与量の52%程度でプラトーに達した。各種臓器においては広く15Nが検出され臓器中に15Nが移行していることが明らかとなった。DNJは一部は吸収された後、すみやかに尿に排出されるものの、一部が組織に移行することが判明したことから更なる詳細な解明が求められる。
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Research Products
(6 results)