2016 Fiscal Year Research-status Report
温暖化が日本海側および太平洋側のブナとミズナラの季節的成長に与える影響
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16K07778
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Research Institution | Ehime University |
Principal Investigator |
鍋嶋 絵里 愛媛大学, 農学研究科, 助教 (10710585)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
石田 清 弘前大学, 農学生命科学部, 准教授 (10343790)
織部 雄一朗 国立研究開発法人森林総合研究所, 林木育種センター, 育種課長 (40370853)
中塚 武 総合地球環境学研究所, 研究部, 教授 (60242880)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | 年輪 / 開葉フェノロジー / 温暖化 / 酸素同位体比 |
Outline of Annual Research Achievements |
ブナとミズナラは、日本の冷温帯林における優占樹種であり、温暖化による分布適域の減少など、気候変動に対する適応策の構築が特に重要な樹種である。本研究では、温度環境と積雪環境が異なる地域におけるブナとミズナラを対象に、季節的成長の変動を明らかにする。特に、年輪の形成時期を季節的に特定するため、酸素同位体比を利用した手法を確立することが本研究の特徴である。当該年度においては、愛媛大演習林での土壌、幹、枝の季節的なサンプリング、および開葉のフェノロジー調査を行った。幹の木部形成について、顕微鏡観察を行った結果、開葉フェノロジーと幹の木部形成の進行には樹種によらず密接な関係があることが明らかとなった。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
28年度中に安定同位体の分析を進める予定であったが、そのための真空蒸留装置を組み立てることがむずかしく、北海道大学にある既存の装置を借りることとなった。これらの検討に時間を要したため、分析は来年度に持ち越す予定である。
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Strategy for Future Research Activity |
29年度は、愛媛に加えて青森においても幹木部、土壌のサンプリングと開葉フェノロジーの調査を進め、異なる地域間での比較ができるようにする。また、昨年度にできなかった土壌と木部の水抽出を北海道大学にある真空蒸留装置を用いて行う。抽出した水は引き続いて安定同位体分析に用いる。これにより、酸素安定同位体比の季節変化を二つの地域で明らかにする。
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Causes of Carryover |
28年度末から29年度はじめにかけて、および29年度はじめに数回の出張があり、すぐに利用する必要があったため。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
29年度の旅費に用いる。
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