2016 Fiscal Year Research-status Report
農村保険市場における農協共済の収益性と市場競争力に関する研究
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16K07891
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
萬木 孝雄 東京大学, 大学院農学生命科学研究科(農学部), 准教授 (30220536)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | 農業協同組合 / 共済事業 / 生命共済 / 火災共済 / 自動車共済 / 財務分析 / 収益性 / 市場シェア |
Outline of Annual Research Achievements |
初年度の平成28年度は、以下のような3つの研究課題を設定し、研究を実施してきた。 第1は、農協の共済事業について、全国連合会である全共連のディスクロージャー誌を2000年以降の毎年のものを入手し、生命、火災、自動車の各共済種類別の市場シェアや収益性について分析を行った。その結果は、自動車共済は安定して推移しているものの、生命共済と火災共済の中心である建物更生共済は、若干の変化が見られるというものであった。その成果は、平成29年3月29日に日本農業経済学会の個別口頭報告において、共同研究者である岩井信幸氏と連名で発表を行った。口頭報告の内容については、学会誌への投稿に向けて取りまとめの作業を進めていく予定でいる。 第2は、静岡県三島市と岩手県雫石町において、前者は農協の主催による農業祭に来られた方を対象として、また後者は町の農業経営者協議会に加入をされている方を対象として、生命、火災、自動車の各保険・共済別の利用状況についてアンケートを実施した。合計で450部くらいのアンケート用紙を配布したものの、回答が得られた数は100部弱でやや回答率が低かったため、平成29年度も同様のアンケートを継続していく予定である。得られた回答に基づいて分析を行い、学会発表や投稿を目指したいと考えている。 第3は、都道府県別の統計データを利用した、農村部における生命、火災、自動車の各共済・保険市場における農協のシェアや収益性に関する分析についてである。これについては、まだ初年度の平成28年度では利用する統計データを入手している段階であり、29年度は分析や考察を進めていく予定である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
第1の課題である、農協の共済事業や全共連についての市場シェアや収益性の分析については、学会での口頭報告も実施できたため、順調に進展していると考えている。 第2の課題である、共済・保険の利用状況に関するアンケート分析では、回答者数が100足らずと予定よりも少し得られた数が少ないが、平成29年度も続けてアンケートを行って回答結果を増やすことに努め、入手できた結果を解析していく予定である。 第3の課題である、都道府県別の統計資料に基づいた計量分析は、使用予定の統計データがかなり入手できたため、平成29年度から解析を開始できる予定である。
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Strategy for Future Research Activity |
初年度の平成28年度は、第2の課題であるアンケートの回答数がやや期待した通りには集まらなかったものの、それ以外は概ね順調に進展していると考えている。2年目である平成29年度においては、アンケートの不足分をもう少し増やしていくと共に、それ以外の2つの課題については最初に提出した研究計画通りに、3年目である平成30年度に研究成果の取りまとめと無事の終了ができるように進めていく予定である。 平成28年度の日本農業経済学会で共同研究者として連名で報告を行った岩井信幸氏には、引き続いて分析や考察の分担をお願いすると同時に、研究の取りまとめや成果発表については、初年度と同様に共同で作業を行っていく予定である。
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Causes of Carryover |
初年度から次年度に対して、31,065円が繰り越されているが、その理由はアンケートの回答者数が期待をしていたものよりも少なかったため、その謝礼としてのその他経費が予定よりもそれぐらい少なくなったことである。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
次年度もアンケートを若干ではあるが継続していくため、初年度からの繰り越し額はその経費として用いる予定である。
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