2019 Fiscal Year Annual Research Report
Development of diagnostic methods in interstitial pneumonia via surface markers of macophages
Project/Area Number |
16K08940
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Research Institution | Iwate Medical University |
Principal Investigator |
山下 雅大 岩手医科大学, 医学部, 助教 (10606685)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | マクロファージ / 単球 / 間質性肺炎 |
Outline of Annual Research Achievements |
①特発性間質性肺炎のさらに簡便な鑑別診断法を開発するという課題に対して、ヒト特発性間質性肺炎の中でIPF/UIP(n=25)とNSIP患者(25)と健常人コントロール(36)の末梢血中から得られた単球マクロファージ表面マーカーをM1型とM2型マクロファージ関連分子に注目しFACSで解析を行った。CD14strongCD16negative単球分画におけるS100A9(M1型)およびCD163(M2型)の発現を健常人および各病型間で比較検討した。S100A9/CD163比および陽性率がIPF/UIPとNSIPで有意差を示し、本方法がIPFの臨床診断に有用であることを示した。 ②慢性閉塞性肺疾患(COPD)についてもD14strongCD16negative単球分画におけるS100A9(M1型)およびCD163(M2型)の発現の診断マーカーとしての有用性を検討した。非喫煙者および現喫煙者に対してCOPD群では有意にS100A9+CD163-陽性細胞比率が上昇しており、現喫煙者に対するCOPDの診断的価値はROC-AUC0.719を示し,本方法がCOPDの臨床診断に有用であることを示した。 ③ヒト特発性間質性肺炎の免疫組織学的解析結果を踏まえそのリバーストランスレーショナルリサーチとしてCD206ノックアウトマウスを用い、可逆性および非可逆性線維化モデルとなるパラコート誘発マウスモデルにおいてCD206陽性マクロファージが線維化の助長あるいは線維化の阻害に作用するのかを明らかにする という研究課題を追求した。C57BL/6Jを背景としたCD206ノックアウトマウスではC57BL/6J野生型と比較して線維化病変の程度が強くCD206が病変形成に保護的に作用していると考えられた。またCD206の発現は、経過中出現するマクロファージあるいは樹状細胞の中でCD11c+CD11b-~±AMsに限定されていた。
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Research Products
(4 results)