2018 Fiscal Year Annual Research Report
Elucidation of mechanism and disease-specific biomarkers of atherosclerosis in rheumatoid arthritis
Project/Area Number |
16K08949
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Research Institution | Osaka Medical College |
Principal Investigator |
武内 徹 大阪医科大学, 医学部, 准教授 (10330078)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
小谷 卓矢 大阪医科大学, 医学部, 講師 (80411362)
吉田 周造 大阪医科大学, 医学部, 助教 (40530697)
永井 孝治 大阪医科大学, 医学部, 助教 (30572458)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | 関節リウマチ / 動脈硬化 / モデルマウス |
Outline of Annual Research Achievements |
関節リウマチ(RA)は疾患修飾薬が新たに開発され、関節炎を制御できるようになったが、生命予後を改善するまでには至っていない。RAの予後規定因子は動脈硬化とそれに起因する心血管系疾患であり、その克服が課題となっている。動脈硬化は免疫系が関与する血管の慢性炎症として認識されているが、その病態生理学的な特徴はRAの滑膜と類似し、RAが動脈硬化病変の形成を促進させていると推測されるが、十分な知見はない。本研究では動脈硬化を発症し関節炎を誘導できるAPO-EノックアウトSKGマウスを作成する。このマウスを用い慢性関節炎が動脈硬化病変の形成促進に関わる分子や細胞を解析し、そのメカニズムを解明し、危険因子を網羅的に探索する。また、治療的介入を行い関節炎および動脈硬化への影響を調べた。 本研究において動脈硬化モデルAPO-E(-/-)マウスと慢性関節炎モデルSKGマウスを交配させ、APO-E(-/-)SKGマウスを作成した。このマウスはAPO-E(+/-)SKGマウスと同様に関節炎を誘導でき、動脈硬化病変も認めることを確認した。APO-E変異マウスはコラーゲン誘導性関節炎に対して抵抗性であると報告されており、モデルマウスにより異なる結果となった。APO-E(-/-)SKGマウスを用い、関節炎を誘導した場合としない場合とで動脈硬化面積を比較したところ、関節炎を誘導した方が有意に面積が拡大していることが明らかになった。このことから、関節炎が動脈硬化を促進させることを示した。また、治療介入することにより関節炎および動脈硬化ともに改善する可能性が示唆された。
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