2017 Fiscal Year Research-status Report
血糖コントロールに関するヘルスリテラシーを含めた患者側要因の解明
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16K09041
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Research Institution | Juntendo University |
Principal Investigator |
横川 博英 順天堂大学, 医学部, 先任准教授 (00328428)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
湯浅 資之 順天堂大学, 国際教養学部, 教授 (30463748)
福田 洋 順天堂大学, 医学部, 准教授 (70384120)
藤林 和俊 順天堂大学, 医学部, 准教授 (40722351)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | ヘルスリテラシー / 糖尿病 / 達成状況 / 健康的な生活習慣 / 臨床疫学 |
Outline of Annual Research Achievements |
現在までに、日本糖尿病学会認定糖尿病専門医が運営する、東京都内2施設、福島県内3施設において患者アンケートおよび診療録転記が終了した。その結果、911名の登録が終了し、連結データベースを構築した。その後、データ不備などの理由で一部の対象者を除外し、最終的には670名を分析対象者とした。 日本糖尿病学会の推奨するガイドラインに基づいてヘモグロビンA1c(HbA1c)7%未満を「血糖コントロール良好群」、7%以上を「血糖コントロール不良群」と定義した。ブレスローの7つの健康習慣、5項目のヘルスリテラシーを基に血糖コントロール不良の関連要因を多変量解析で検討している。一部の健康習慣、また高ヘルスリテラシーは血糖コントロール不良の予防因子の可能性を示唆する結果を確認した。 性年齢で調整した多変量ロジスティック回帰分析では、ヘルスリテラシー3分位において、第1分位(15未満)に対して第3分位(19以上)はオッズ比0.66と血糖コントロール不良の予防因子であった。ヘルスリテラシー各項目に関しては、「情報がどの程度信頼できるかを判断できる」(5段階評価)において、4未満に対し4以上ではオッズ比0.78と血糖コントロール不良の予防因子であった。 ブレスローの7つの健康習慣を基にした検討では、3未満に対して6以上では、オッズ比が0.60と血糖コントロール不良の予防因子であった。さらに、運動習慣(1週間に2回以上)は、オッズ比が0.64と有意に血糖コントロール不良と関連していた。 これらの検討結果を学術学会での報告、国際英文誌への報告準備を行っている。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
当初計画していたように、日本糖尿病専門医が運営する専門外来に通院する患者を適切に登録することができた。多少、データ欠損で除外される対象者が発生したが、仮説に基づく分析が開始できている。
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Strategy for Future Research Activity |
連結データの分析を進め、国内外の糖尿病関連および公衆衛生関連の学会の学術集会での報告を検討している。同時に、国際英文誌に投稿予定である。可能であれば、その結果を基に発展的な研究テーマの創造を検討する。
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Causes of Carryover |
現在データ解析中であり、国内外での学術学会での報告に必要な旅費の執行ができなかった。また、国際学術誌への投稿準備かかる英文校正費用や掲載費の支出がなかった。 現在発表および論文執筆準備中であり、適時執行予定である。
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