2018 Fiscal Year Annual Research Report
Life course epidemiology for serum lipids tracking
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16K09076
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Research Institution | Toho University |
Principal Investigator |
西脇 祐司 東邦大学, 医学部, 教授 (40237764)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
朝倉 敬子 東邦大学, 医学部, 准教授 (40306709)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | ライフコースアプローチ / リンケージ / 疫学 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は、小児期から思春期に至る血清総コレステロール値(TC値)の推移を明らかにすること、小児期のTC値が成人期の値に影響するか否かを検討することを目的とした。対象は、A県下の2町で毎年実施している学校健診(採血含む)に参加した小、中学生である。①小児期(小学1年~中学3年)のTC値の推移の図示、②小児期と成人期のTC値の関連の検討、を実施した。①は、小学1年時TC値を有する男女2,608名を対象とし、小学1年時TC値で四分位群にわけ、混合効果モデルを使用してTC値の推移を描いた。②は、小学1年時TC値を有し、かつ成人期データも有する男女244名を対象とし、小学1年時TCで分けた4群で成人時の値の平均を求め、分散分析を行った。その結果、男子の小児期TC値は、小学5年時に最高値となり、その後中学3年まで下降した。女子は、小学5年時から下降しはじめ、中学1年時に最低値となり、その後上昇した。小学1年時のTC値による四分位各群の平均値は、低群から134.82、155.77、171.81、197.32(男子)、140.28、160.63、176.46、204.21(女子)であり、そのまま群間での順位を変えずに中学3年まで推移した。さらに、4群の成人期の平均値は、低群から170.53、179.00、193.95、202.37(男性)、163.19、168.52、174.90、197.00(女性)であり、分散分析の結果、男女ともに統計的有意差がみられた。以上より、小児期から思春期にかけてのTC値は、高い群では高く、低い群では低く、傾向を変えずに推移することが示唆された。また小児期・思春期のTC値は、成人期と関連することが示唆された。このことから、TC値に影響する要因として、小学校入学前の生活習慣、胎児期にうける環境、また家族性の遺伝が考えられ、今後それらを含んだ研究を進める必要がある。
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Research Products
(2 results)