2016 Fiscal Year Research-status Report
大規模職業集団における定年退職前後の生活習慣、保健行動の変化に関する検討
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16K09110
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Research Institution | Kanazawa Medical University |
Principal Investigator |
中島 素子 金沢医科大学, 看護学部, 教授 (60559508)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
石崎 昌夫 金沢医科大学, 医学部, 教授 (10184516)
森河 裕子 金沢医科大学, 看護学部, 教授 (20210156)
櫻井 勝 金沢医科大学, 医学部, 准教授 (90397216)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | 生活習慣 / 退職者 / 保健行動 / 生活習慣 / メンタルヘルス |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では労働者が定年によってどのような影響を受けるのか在職中の健康状態と定年後の健康状態がどのように関連しているのかを明らかにすることを目的とした。研究対象の企業においては,在職中から退職後まで継続的に追跡できる体制の整った職域コホートを維持してきた.そして,在職中の生活習慣,健診データ,職業要因と循環器疾患等の発症に関する疫学研究を蓄積してきた.標準化された調査票を用いて詳細な睡眠,運動,食事,ストレスに関する調査データも保有している.このコホートを用いることによって,退職前後の生活習慣や保健行動の変化,およびこれらの変化と在職中に把握した要因との関連を検討できる.平成28年度は研究計画書を作成し、研究の実施フィールドとなる企業と退職者団体との調整を行った. 1)金沢医科大学倫理委員会に疫学研究倫理審査申請をした.2)対象企業(富山県の某製造業、約7,500名)に20 年以上在職し,平成15 年度から平成28 年度の間に定年退職し,退職者組織(社友会)に加入している対象者のリストを作成した.3)第1回退職者調査は退職者リストから平成15年度から平成28年度退職者3,394名を対象とし,実施企業の事業所長,退職者団体の承諾を得たうえで,企業の安全衛生委員会で承認された.対象者宛てに協力依頼文、具体的な方法についての説明文を作成した上で、調査票を郵送した.調査項目は退職後の調査時点の健康状態,生活習慣(食習慣、運動習慣,睡眠など),保健行動(受療状況,健診受診など),メンタルヘルスとした.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
平成28年度は対象企業(富山県の某製造業、約7,500名)に20 年以上在職し,平成15 年度から平成28 年度のあいだに定年退職し,退職者団体“社友会”に加入している3,394名を対象者として,「退職後の健康に関する質問調査(回答所要時間18分)」を作成し郵送した.その結果,現在回収された質問調査紙は2,315件(回収率68.2%)であり現在も回収を継続している.現在までの進展状況は当初の予定より,発送が遅れそれに伴って回収が遅れており,質問調査票の入力委託,および参加者謝礼の発送が遅れている.
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Strategy for Future Research Activity |
今後の予定は在職中のデーター(平成15年~退職年までの健康診断成績,栄養,運動,睡眠に関するアンケート調査,定年退職直前に実施される退職者セミナーおよび個別保健指導の受講状況など)の収集および,第1回データーのデータクリーニング,レコードリンケージを行い,整理・統合を実施する予定である.また第1回回答者に対し,参加者謝礼の発送を行う.また平成29年度は当初の予定通り第2回退職者調査を同様の集団に郵送し調査する.調査項目は第1 回調査と同様の項目とし,繰り返し調査を行う.このようにして平成29年度に完成する分析データベースを用いて,平成30年度に本格的にデータ解析をする予定である.
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Causes of Carryover |
「退職後の健康に関する質問調査」の項目内容について研究分担者と検討を重ね,回答者の年齢が高いことから,回答しやすい調査票フォームの工夫,フォームの体裁を整えるため業者委託するなど発送前の準備に時間がかかった.
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
平成28年度に予定していた入力費,参加者謝礼費とその発送費を,平成29年度に繰り越して使用することとした.
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