2017 Fiscal Year Research-status Report
大規模職業集団における定年退職前後の生活習慣、保健行動の変化に関する検討
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16K09110
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Research Institution | Kanazawa Medical University |
Principal Investigator |
中島 素子 金沢医科大学, 看護学部, 教授 (60559508)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
石崎 昌夫 金沢医科大学, 医学部, 教授 (10184516)
森河 裕子 金沢医科大学, 看護学部, 教授 (20210156)
櫻井 勝 金沢医科大学, 医学部, 准教授 (90397216)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | 生活習慣 / 退職者 / 保健行動 / 社会参加活動 / メンタルヘルス |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では,労働者が定年によってどのような影響を受けるのか,在職中の健康状態と定年後の健康状態がどのように関連しているのかを明らかにすることを目的とした.平成29年度は当該事業所に20年以上在籍し,退職者組織(社友会)の会員で,平成15年度から28年度の定年退職者3,394名を対象に,自記式質問紙票「退職後の健康に関する質問調査」を配布した.調査項目は生活習慣(食習慣,運動習慣,睡眠など),保健行動(受療状況,健診受診など),社会活動参加状況とした. 調査結果は3,394名中2,323名(男性1,462名,女性861名)の回答(回収率68.4%)があった.退職後経過年数を3区分し,退職後3年未満285名(12.8%),3年から6年未満367名(16.4%),6年以上1584名(70.8%)であった.婚姻状況は配偶者あり1,916名(83.7%),死別246名(10.7%),離別54名(2.4%),未婚69名(3.0%)であり,同居の有無は同居者あり2,145名(92.3%),同居者なし179名(7.7%)であった.退職後の就業状況は仕事なし(家事含む)1,720名(77.0%),仕事あり514名(23.0%)で,仕事内容は農林業が最も多く135名(23.6%)であった.現在の健康状態はとても良い68名(3.0%),良い378名(16.6%),ふつう1,515名(66.4%)あまり良くない265名(11.6%),良くない57名(2.5%)であった.過去1年間の健診等(健康診断,健康診査及び人間ドッグ)の受診状況は受診あり1,698名(83.3%),未受診341名(16.7%)であった.社会参加活動は参加あり131名(5.8%),まあまあ参加894名(39.4%),あまり参加していない952名(41.9%),まったく参加していない294名(12.9%)であった.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
返信封筒の中に,同意書添付のない調査回答票が入っていたため,再度同意書依頼の手続きに時間を要したため,進捗状況はやや遅れている.
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Strategy for Future Research Activity |
①自記式質問紙票の回答のあった生活習慣(食習慣,運動習慣,睡眠など),保健行動(受療状況,健診受診など),社会活動参加状況のデータを詳細に分析し,性別,退職後年数,同居者の有無などを層化して分析する. ②これまでの研究で把握してきた在職中のデータ(健康診断成績,受療行動,生活習慣,メンタルストレス,職種,作業態様,健康教育・保健指導の参加状況)と①退職後の自記式質問紙調査による生活習慣(食習慣,運動習慣,睡眠など),保健行動(受療状況,健診受診など)とのデータリンケージにより,これらの退職前後のデータ変化,およびそれに関連する在職中の情報との関連性について明らかにする. 結果の公開方法は日本公衆衛生学会で発表し,研究分担者の意見を踏まえながら論文を作成する.
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Causes of Carryover |
同意書の同封がなかった対象者に、再度同意書依頼の手続きに時間を要したため、 第2回調査および調査票の一括入力業務をおこなうことができず、調査票の郵送費、謝礼品、集計結果の入力などの予算を使用することができなかった。 次年度は第2回の調査実施予定であり、研究結果を日本公衆衛生学会の発表ための旅費及び、その後の論文翻訳料に使用予定である。
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