2017 Fiscal Year Research-status Report
HBVジェノタイプ特異的免疫抑制反応解析による新規治療法開発
Project/Area Number |
16K09335
|
Research Institution | Nagoya City University |
Principal Investigator |
近藤 泰輝 名古屋市立大学, 大学院医学研究科, 研究員 (70455822)
|
Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2019-03-31
|
Keywords | 免疫修飾因子 / miRNAs / ジェノタイプ |
Outline of Annual Research Achievements |
HBVジェノタイプ特異的に免疫修飾を行う因子として、ケモカインとしてはCX3CL1を同定し、報告済みである。2017年度はHBV複製肝細胞とHBV複製肝細胞より放出されるエキソソーム内のmiRNAを次世代シーケンサーにて解析し、ジェノタイプBとCで異なる発現を示すmicro RNAとしてmiR34c-5pを同定した。このmiR-34cの標的に対しての検討としては、いくつか既報が存在しており、c-mycやTGF-induced factor homeobox 2があることがわかった。これらはアポトーシスの誘導に関わることがわかった。またPD-L1がターゲットとなることも報告されているため、この確認検討を進めている。ヒト血清を用いた、miRNAsの網羅的検討も施行している。ジェノタイプB 5例、ジェノタイプC 10例、健常者11例の血清よりRNAを抽出してライブラリーを作成して次世代シーケンサーにて解析を行っている。ヒト検体であるが、マップ率は10%程度得られており、順調に解析が進んでいる。また、CX3CL1のSNP解析について120例の検体集積を終了しおり、途中解析の結果、病態進展との有意差が得られているSNPを同定している。当検討については引き続き検体収集、解析を継続していく。ジェノタイプ間での免疫修飾因子をより深く理解するため、免疫反応が大きく異なるとされる、無症候性キャリアと慢性B型肝炎で核酸アナログを投与されている患者、慢性B型肝炎で核酸アナログを投与されていない患者の3群についての検討も開始している。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
次世代シーケンサーを用いた検討は、ライブラリー作成や解析に時間を要することがあるが、現在この実験系が上手く働いているため、順調にデータが収集出来ている。検体収集も順調に進んでおり、当研究は、おおむね順調に進展していると思われる。
|
Strategy for Future Research Activity |
培養細胞系で順調にデータを収集出来ているため、今後、ヒト血清を用いた検討を行っていく予定である。現在、ジェノタイプBとCの患者血清を用いた解析を開始しいる。免疫反応の差が大きい無症候性キャリアと慢性B型肝炎患者の解析を加えることで、より詳細な検討を行っていく方針である。
|
Causes of Carryover |
同定したマイクロRNAの機能解析よりもヒト血清での解析を優先させたため、培養実験で使用予定であった、遺伝子導入試薬や遺伝子発現解析試薬の購入をまだ行っていない。2018年度はヒト血清を用いた解析と並行して、この検討を行う予定であり、計画当初の予算を執行する方針である。
|
-
[Journal Article] Selective insulin resistance with differential expressions of IRS-1 and IRS-2 in human NAFLD livers.2018
Author(s)
Honma M, Sawada S, Ueno Y, Murakami K, Yamada T, Gao J, Kodama S, Izumi T, Takahashi K, Tsukita S, Uno K, Imai J, Kakazu E, Kondo Y, Mizuno K, Kawagishi N, Shimosegawa T, Katagiri H.
-
Journal Title
Int J Obes (Lond).
Volume: 印刷中
Pages: 印刷中
DOI
Peer Reviewed
-
-
-
-
-