2017 Fiscal Year Research-status Report
最も効果的なヒト脳可塑性誘導法の開発:PA-QPSの基礎的/臨床的研究
Project/Area Number |
16K09724
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Research Institution | Fukushima Medical University |
Principal Investigator |
村上 丈伸 福島県立医科大学, 医学部, 助教 (00403428)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | PA-QPS / シナプス可塑性 / 長期増強 / 長期抑圧 / PAS / QPS / 経頭蓋磁気刺激法 |
Outline of Annual Research Achievements |
4連発磁気刺激法のQPSの要素と末梢神経電気刺激と磁気刺激のペア刺激であるPASの要素とを組み合わせた新しい刺激法(paired-associative quadripulse stimulation: PA-QPS)を開発することによって、より効果的で確実な可塑性を引き起こすことができるか検証した。 健常成人を対象として、左一次運動野に経頭蓋磁気刺激を行い、右短拇指外転筋より運動誘発電位(MEP)を記録した。可塑性変化を誘導する方法として、PA-QPSは磁気刺激の刺激間隔(5ms, 50ms)と、末梢神経電気刺激と磁気刺激との間隔(長期増強様効果を誘導するN20-latency + 2ms, 長期抑圧様効果を誘導するN20-latency - 5ms)との組み合わせにより、4通りの刺激プロトコルが構成された。 長期増強様効果を示すQPS5msによって、MEP振幅が有意に増大し、長期抑圧様効果を示すQPS50msはMEP振幅を減少させた。正中神経電気刺激を組み合わせたPA-QPSの場合において、QPS50msは、N20-latency - 5ms潜時で電気刺激を加えることによって抑圧効果がさらに増強され、N20-latency + 2ms潜時で電気刺激を加えることによって抑圧効果が消失した。QPS5msは、N20-latency + 2ms潜時で電気刺激を加えても有意に変化しなかったが、N20-latency - 5ms潜時で電気刺激を加えることによってQPS5msによる長期増強様効果が消失した。 QPSに末梢神経電気刺激を組み合わせたPA-QPSにより、得られる効果を制御できることが分かった。特に長期抑圧様効果をさらに増強することができたことは、ジストニアのような運動異常症の病態解明や治療応用に期待できると考える。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
研究を順調に進められており、現在は多数例での効果の安定性について検証している。
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Strategy for Future Research Activity |
多数例での個人間の反応のばらつきについて検討していくとともに、運動学習に及ぼす影響に関する検証を行っていく。
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Causes of Carryover |
残額と翌年度分の助成金を用いて研究データの取得を行うとともに、データ解析や論文作成にも使用するため。
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[Journal Article] A possible role of low regulatory T cells in anti-acetylcholine receptor antibody positive myasthenia gravis after bone marrow transplantation2017
Author(s)
Fukatsu M., Murakami T., Ohkawara H., Saito S., Ikeda K., Kadowaki S., Sasaki I., Segawa M., Soeda T., Hoshi A., Takahashi H., Shichishima-Nakamura A., Ogawa K., Sugiura Y., Ohto H., Takeishi Y., Ikezoe T., Ugawa Y.
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Journal Title
BMC Neurology
Volume: 17
Pages: 93-97
DOI
Peer Reviewed / Open Access / Int'l Joint Research
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